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2016年11月の日記
2016年11月30日(水)

 昨日の日記中、「諸外国の公正と信義を信頼するのか?」とあるのは、ご存じ日本国憲法の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という一節からでありますが、これまたご存じの人もたくさんいるであろう「何か、憲法前文の日本語が文法的におかしい」ので、「信義に」を「信義を」に替えてみました(笑)。

 まあ私も「〜を信頼する」という日本語は見たことあるけど、「〜に信頼する」というのは見たことがないし。憲法の信者の方々は「日本語として何もおかしくない」と言っているようですが、それはたぶん「絶対変えたくない憲法の文章」だからいろいろ(屁)理屈を付けているのであって、もし小中学校の国語のテストで「〜に信頼する」と書いたら、たぶんペケがつくでしょう。百歩譲っても「?」マークはつくと思う。だったら、やっぱり素直に「何か文法的には変」ですよ。

 あと、私的にはその前の「“公正を”信頼する」というのも文法的に何か気持ちが悪い。「公正さ」とか「公正な振る舞い」とかだったら信頼の対象としてしっくりくるけど、「公正を信頼する」というのは、私にはどうも「ストレスなく流れる日本語」ではないんですが。まあ、当時はそんな日本語があったのかもしれないし、当時、アメリカ人が書いた英語を占領下にあった日本人が訳するのにいろんな苦労や思惑があったのかもしれないし、もしかしたら今の文法上でも私の理解が間違っているのかもしれないけど(笑)。

***

 さて、今日はインタレストの反省会と次号の首脳陣発表を無事終え、第24代編集長に高知出身の谷(女子)が就任しました。2年の時の授業で私が青いズボンをはいて行ったら「あ、青ですね」と言ったので、翌週赤いのをはいて行ったら「今日は赤ですね」と言われて、翌週紫をはいて行ったら「うわ、紫」と言われたので、そこまで言われるならと思ってありったけの、5年以上も前のズボンまで引っ張り出して毎週違うのをはいて行って、しまいに家内がイッセイで買ってはいていた墨をぶちまけたようなビジュアルのズボンをはいて行ったら「それはちょっとどうかしてますね」と言われたという、私のズボンに厳しい谷である。的確な紹介になっているのかどうかわからんが(笑)。

 そして以下、副編集長に溝淵(女子)、笠井(女子)、天川(男子)、黒川(男子)の4人をいっぺんに並べてみました。3年でここまでインタレストに残ったのは以上の5人だけなので、全員役職に就けて鍛えることにしたわけですが、黒川がなかなか来ん(笑)。毎年のことながら男子がおとなしいので、何とかちょっとでも強くして社会に送り出したいと思って細かいパンチをしょっちゅう繰り出しているのですが、果たしてうまく行きますかどうか。
2016年11月29日(火)

 体調がなかなか戻らんなあ。1ヵ月近くグアーッときてたのがフッとなったら、そこからガタ…ガタ…ときて、若い頃はすぐにグ、グ、となるのだが、まあ歳だからたぶん今週いっぱいぐらい万全にはならんだろうが、仕方がない。

 でも、長年の性(さが)なのか、授業となると開始5分でバッテリーが満杯になってグアーッとなるのである。表現に擬音が多いが、本来私は擬音を多用してしゃべる人間であったことを今思い出した。ま、若い頃は語彙が乏しかっただけであるが。

 で、今日のマーケティング論も、原理原則を紹介しながら事例をたくさん入れて、みんなが事例を聞きながらだんだん原則を理解し始めた頃にもう一回最初の原理原則を念押しして、学生の反応を観察していると「原則はわかった」という顔をしているので、さらにもう一回原則をおさらいして、「「だから原則はもうわかった」という表情を確認してから、「ここだ」というタイミングで、

田尾 じゃあ、みんな、何で○○の時に××をしようとするんだ。
学生 あ………

 みたいな、ジェフリー・ディーバーのような一撃で90分を終えた(笑)。

***

 こういうの、よくやるんです私(笑)。例えば、

 ビジネスでは、「リスクヘッジをするために外注先や仕入れ先をマルチにしておく」というのが一つの原則である。もちろん、取引先に優先順位はつけておくが、何か不慮の“想定外“のアクシデントがあった時にいつでも代替手段でダメージを最小限にできるような体制を取っておく、というのは、リスクマネジメントの基本である。我々庶民も、何かわからんけど万が一のために預金を複数の銀行に分散したりするだろ? ちょっと小金が貯まったら「なんぼかドルで持っとこか」とか「金に換えとこか」とか言いよる人もいっぱいおる。

 まあ、事例はなんぼでもあるけど、要するに「リスクヘッジのためにはソースを分散しておくというのが最も有効だ」というのが、現時点でのセオリーというか、原則として考えられている。

(このへんで、「まあ原則はそうだろうな」という空気が流れる)

 もっかい言うぞ。「リスクヘッジのためには、ソースを分散しておくというのが最も有効だ」ということ。

(と繰り返していると、「もう原則はわかったから」という空気が出始める。そこで…)

 じゃあ、何で日本の農業は「自給率100%を目指そう」という考え方が出てくるんだ?

(油断していた学生の目が、ちょっとだけテンになる。そこで畳みかける)

 「自給率100%を目指す」というのは、「ソースを一本化しよう」という動きじゃないのか? 食糧安保(食糧調達の安全保障、すなわちリスクヘッジ)を目指すのなら、先の原則から言えば、アメリカやオーストラリアやカナダや東南アジアやアルゼンチンや、何ならヨーロッパにまで供給先を分散しておく方が、いざとなったらあちこちにリスクヘッジ先があってダメージを最小限に抑えられるという話にならんか?

(と言うと、「外国はいざとなったらそれを外交手段に使ってくる恐れがあるから信用できんのではないか?」という意見が出てくる。そこで…)

 なるほど、外国はいざとなったら信用できんか。じゃあ、「食糧安保では外国は信用できん」と言うのに、防衛の安保は「諸外国の公正と信義を信頼」するのか?

みたいなイジワルな展開(笑)。

***

 ただし、ジェフリー・ディーバーと違うのは、私の授業は「事件が解決しない」ということである。「こういう原理原則があるが、現実はこうなっている。さあ、考えろ」で終わるから。

 もちろん、私の中では「だからこうすべきだ」という自分なりの答えはあるが、それを押しつけて、あろうことか試験で自分の考えに沿った答えに高得点を付けるなどという授業をしたら、それは「考える力」を養うのではなくて「洗脳教育」みたいになってしまうと思っているからである。偉い先生方からすれば低レベルに見える授業かも知れんが、まあ、私にできる学生レベル相手の精一杯のパフォーマンスということでご容赦ください。

 というわけで、今日は9時間も寝て体調は60%ぐらいに回復。明日はインタレストの反省会です。今回のインタレスト、アクシデントと苦悩の連続の結果、12月2日(金)に納品されることになりました。いつものように冊子は無料ですが送料のみ「着払い」でご負担いただくことになっておりますので、それでもOKという方は、

●メールでのお申し込み………interest@sg-u.ac.jp
●ハガキ等でのお申し込み……765-8505 香川県善通寺市文京町3-2-1 四国学院大学社会学部情報加工学メジャー「インタレスト編集部」宛

(申し込みの必要記入事項)
●送付先の住所、氏名(架空住所不可)
●年齢(詐称可)
●職業(偽証可)
●気の利いた一言(割愛可)

 といういつもの段取りでお申し込みください。また、来週あたりから県内紀伊國屋さんとか有名うどん店とか各所にも置きますので、お目に留まりましたらどうぞご自由にお持ち帰りください。

 ちなみに、今回の特集は、
(1)香川県内の古墳特集。タイトルは渾身のギャグ「静かな古墳の森の陰から」でございます(笑)。
(2)帰ってきた記憶スケッチシリーズ「魂の四国地図」
(3)日本全国ローカルヒーロー増殖中
の3本立てです。制作スケジュールが間に合わなくて、古墳特集(14ページ)は松本君の手を離れて新しいデザイナーに担当してもらいましたので、かなりテイストが変わっているやもしれませんが、それも合わせてお楽しみください。
2016年11月27日(日)

 筆舌に尽くしがたい仕事の山脈の、大山を1つと、7連山の1つを越えた。年内に越える山は、残り6連山のうちの3つと、1ヵ月以上手つかずで放置している別の山脈の半分くらいを何とか…という状態である。

 今日は1ヵ月ぶりに「追い詰められない1日」であった。放置状態が続いてコケが目立っていた水槽も水草も掃除した。それで、ちょっと先のことを考えたりしていた。

 残り6連山。20年近くにわたって私の全ての仕事時間の半分くらいを占めていた「440ぐらい連山」が、たぶん来年の2月頃に終了する。長かったなあ。そして重くて苦しかった。けど、あれがなかったら今の自分の「能力」はなかっただろう…とつくづく思う。

 「頑張る」という言葉が嫌いだという人もいるが、誠実に、そしてロジカルに、頑張った方がええと思うぞ、若いの(笑)。そこら辺のおっちゃんとかに「振り返ってどう?」とか聞いてみると、「もっと勉強しとったらよかった」と言う人がめちゃめちゃ多い。そういう人の大半は「もっと勉強しとったら、もっといい会社に入れてもっといい生活ができていた」という意味で言っているみたいだけど、どんな会社に入ろうが、どんな仕事に就こうが、そこから誠実にロジカルに頑張らないと、振り返って「まあよくやったな」ということにはなかなかならないような気が、とりあえず今のところはしています。

 今日は早く寝て(といっても日付が変わってしまったけど)、明日から“いつもの忙しさ”に戻る。で、「もう勘弁してください」と言われるぐらい日記を更新してやるぞ、といつも思ってはいるのですが(笑)、そうそう期待には応えられん。こないだ、忙しい合間を縫って「とんかつひがさ」でゲリラみたいに行われた木村充揮のライブに行って、2mの至近距離の最前列で木村さんのトークにツッコミなんか入れながら2時間ぐらい至福の時を過ごしたのだが、アンコールで会場から「エン歌聴きたーい!」「天王寺ー!」「痛いやつ!」等々リクエストが4〜5曲飛んだら、「俺が歌いたいもんしか歌えへんのや!」と返されて爆笑になった。俺も書きたい時と書ける時しか書かんのじゃ(笑)。
2016年11月8日(火)

 ふー、60歳を超えてまだ「創刊以来最大のピンチ」を更新している。「インタレスト」の締切がぐんぐん近づいているのだが、最後の詰めの作業に入った途端、次々に情報収集の不備が発覚して、黒い重い雲が全身にドーンと覆い被さったまま、1日が1日ずつ確実に過ぎて行くのである。

 もちろん、連日の授業は全力だし、その他の大学の業務も優先順位の高いものはその都度全力でこなしているのだが、優先順位の中くらいの仕事が全部止まっているという有様だから、日記は後回し後回しになっていて、しかしチンペイの目が厳しいから(笑)日記の停滞も黒い重い雲の一角にあることは事実である。とりあえずあと2週間で「インタレスト」のカタをつけて、それから溜まりに溜まった他の業務の片付けに取りかかる、と。そういう今日である。

 ちなみに、広告代理店勤務の知将…あ、知人からの報告によると、例の学研の『まんがでよくわかるシリーズ』は、「スポンサーありき」の出版営業企画で、スポンサーが決まってから編集・制作する純粋な広告企画の出版物だそうで、ちゃんと企画書もある学研の営業商品だそうである。まあ、そうだろうなあ。でも、「誠実であること」をモットーとする私に言わせれば、「金をくれれば何でもやっていい」というものでもないだろうと。

***

 うどん屋情報。しばらく閉めていたあのビニールハウスのうどん屋「岸井」が、11月3日に場所を変えてオープンしました。善通寺から琴平に向かうバイパス沿いの田んぼの中です。あのすきま風が入って配水の調子も悪かった以前のビニールハウスから打って変わって、真新しく清潔感あふれる素晴らしいビニールハウス(笑)になっています。全部大将の手作りで、手作りしてたからオープンまでずいぶん間隔が空いたそうです。

 ちなみに、「まだ天ぷらの感覚が戻らんのや」ということで、今は天ぷらを置いていません。来週から天ぷらを出すそうです。仕方なく肉うどんを食べてきましたが、手切りのあの独特の麺はきっちり以前のまま、うまいです。あと、バイパスから店に入るアプローチは、狭くて厳しいです。かといって帰りに「こっちの方がええんちゃうか?」と思って反対側の道を迂闊に入っていくと、知らん間に尽誠学園の敷地内に入って正門から出て行くハメになります(笑)。という情報が私から出されたということは、私がそれをやっちゃったということですね。

 などということはやっているのだが、ムチャクチャ忙しいので11月中は新しい仕事や厄介事は持ち込まないで下さい。おたのもうします。
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