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2016年08月の日記
2016年8月30日(火)

 ひえ〜! 夜の10時頃からスイッチが入って集中力が充実してきてしまって、午前2時半までぶっ通しで原稿に向かって、1本仕上がった。31日は朝からインタレストの取材で県内を走り回らないかんのに、3時前になっても目が冴えている。どうしよう(笑)。シリアスな日記ネタはあるにはあるのだが、そんなの書いてると明日の取材、絶対アウトになるし…やっぱ、4時間ぐらい寝よ。

 あ、錦織が全米オープンの1回戦、勝った。
2016年8月29日(月)

 こんな細かいことは小姑みたいで書くつもりもなかったので放っておいたのだが、和Dが話題に出すもんだから書いておく(よし、これで何かあっても和Dのせいにできるぞ・笑)。

 もう2週間も前の四国新聞の記事です。

***

(見出し)
瀬戸内国際芸術祭2016夏
来場者 前回比5.5%減
中間集計 高松港関連行事は好評

(本文)
 瀬戸内国際芸術祭の実行委員会事務局は15日、夏会期(7月18日〜9月4日)の来場者数の中間集計を発表した。開幕日から25日間(8月11日まで)の延べ来場者数は20万3838人で、3年前の前回同時期(21万5610人)より5.5%減少した。前回、夏会期開催だった伊吹島会場が今回は秋会期開催となっており、伊吹島を除くと、前回同時期より6728人上回った。

 同事務局は「高松港周辺で開かれた関連イベントが好評だったようだ」としている。

 会場別の来場者数をみると、トップは高松港周辺の6万1210人。次いで直島4万6112人、豊島3万313人、小豆島2万8591人、犬島1万201人などの順。

 同芸術祭の来場者数は前回同様、各会場の基準施設計29カ所を訪れた人数の合計で算出している。

***

 要するに、

・前回カウントした伊吹島が今回のカウントには入っていないので、合計が5.5%減った。
・その伊吹島の分以外は、前回より6728人増えた。

ということですか? じゃあ、実質的には「開催した会場の合計は去年より増えている」ということなんだから、「来場者 前回比5.5%減」などという大見出しを付けたらダメでしょう。

 さらに、最後に「前回同様、各会場の基準施設計29カ所」とあるのはどういうこと? 去年あった伊吹島の基準施設(何カ所か知らないけど)が今年は秋に回ったのに、「前回と同じ29カ所の合計」って????

 とにかく、何をどう読んだらいいのか、どういうメッセージを出そうとしているのかよくわからない記事です。

 というか、もうこういう変なカウントの仕方をした事務局発表数字をそのまま報道するの、やめたらどうですか? どうしても来場者数の比較を記事にしたいのなら、以前私がやったように「事務局発表数字をカウントした施設数と開催日数で割って、1カウント施設あたり1日の平均鑑賞者数」とかいう、ちゃんと比較して意味のある数字に置き換えるとか。とにかく、「分母」をきちんと同じにしないと正しい比較にならん、というのは小学校の算数の話でしょう。

***

 それよりも、もういい加減に瀬戸内国際芸術祭を「来場者数」だけで云々言うのも卒業すべきだと思うのですが。

 例えば、もし「世界から優れた現代アート作品が集まる芸術祭に育てていく。また県民をはじめとする多くの人がそれに触れる機会を提供する」という目的があるのなら、毎年世界から「優れた現代アート作品」が集まっているのかどうか、それこそ世界のトップクラスの現代アート評論家の方々に出展作品一つ一つの評価をしてもらって報道するべきでしょう。

 正直、私ら素人には「あれ、ほんとにレベルの高い現代アートなの?」と思うような作品が毎回散見されるのですが、私ら素人の目がお粗末すぎるのか、実は大したことないものをありがたそうに見せられているのか、そういうのを勉強のためにとても知りたいと思っているわけです。なのに、瀬戸内国際芸術祭の個々の出展作品に対する「プロの方から見た批評、評価、評論」などは、過去の開催も含めて地元のメディアで一度も見たことがない。

 あるいは、「瀬戸内国際芸術祭の開催を通じて、瀬戸内海の島の活性化を図りたい」という目的であれば、第一回開催以降の島の人口の推移とか(たぶん相変わらず減り続けていると思いますが)、島民所得の推移だとか、いろんな分野の生産額の推移だとか、「活性化」なるものの具体的な判断指標はいろいろあるはずなので、それを調べて分析記事にすればいいと思うんだけど、それも見たことがない。

 そういうの、ちゃんとやりましょうよ。プロの芸術を集めてるんだから、「芸術は見た人の感じたままが評価です」などという“きれいごと”では済まないところがあるでしょう。

***

 あるいは、「県民を豊かにする」という行政の責務を検証するのであれば、まず、瀬戸内国際芸術祭への税金投入額を全部調べ上げて公表する、というのが行政のチェック機関としてのマスコミの基本的な仕事でしょう。あれ、県が公開している「瀬戸内国際芸術祭」の名の付いた支出項目以外に、とにかくいろんなところに芸術祭関連の支出が紛れ込んだりしていて、「実際のところは県民には絶対にわからない」と関係者から聞いたことがありますよ。さらに、よく知りませんが、県の予算の中だけでなく、各市町の予算の中にも芸術祭関連の支出があったりするんじゃないですか? そういうのを一回、全部合算してみるのは、どう考えてもジャーナリズムの仕事だと思うのですが。

 さらに言えば、福武財団さんの芸術祭関連支出(ネット上にちゃんと決算が公開されていますよ)もきちんと含めて、福武財団が芸術祭にいったいどれほど貢献しているのかもきちんと評価してあげるべきでしょう。圧倒的多くの県民が「あれは全部県がやっている」と思っているみたいですが、あれ、福武財団が手を引いたら今の瀬戸芸はほぼ吹っ飛んでしまうはずですよ。

 さらにさらに言うなら、3年前に芸術祭実行委員会が四国新聞の見開きを使って「芸術祭の開催によって12年後の瀬戸内海はこうなっている」という夢のようなビジョンを細かく書いて掲載していたけど、それらが3年経って一つ一つどうなっているかを検証するのも、地元ジャーナリズムの仕事だと思いますが。

 とにかく、芸術祭報道のアプローチはいくらでもあるはずなのに、地元の新聞もテレビも「タウン情報」みたいな紹介記事と「提灯記事」ばかり流して「ジャーナリズム記事」はほとんど工夫もないし、切れ味鋭い視点も全然ない。タウン誌レベルの私らには及びもつかない優秀なジャーナリストが揃っているはずなんだから、ほんと、期待していますよ。議員に期待できない現状では、地元マスコミが地域を発展に導く一大勢力なんですから…という話を、誰とは言わんけどある私の知人に成り代わって書いておきます(笑)。
2016年8月28日(日)

 朝起きて1時間ぐらい、「今日は月曜日だ」と思っていたのである。だから「日曜日だ」と気づいた時の解放感があまりに大きくて、今日は一日、家に引きこもりであった。「解放感」と「引きこもり」の因果関係がうまく説明できないが、何となく「いっぺんに心地よいダラダラモードに陥った」という感じで、ジワジワと日曜日であることが脳に広がり始めたら、おお! 今日は石川が長期休養明けの国内2戦目で、初日からトップのまま最終日を迎えている日ではないか。しかも、テレビ画面で番組ガイドをくまなく見ていたら、午前中からCSで最終日の生中継をやっているではないか。

 というわけで、今日は朝からダラダラとゴルフ中継を見ていました。途中、雷雨で試合が3時間以上も中断したせいで4ホールも残して中継が終わるという大惨事になってしまったが、あとはネットで速報を見ながら仕事をしていたら、石川が5打差のぶっちぎりで優勝した。「スポーツの結果で気持ちがよかったランキング」の、今年の第1位です。何せ、武豊と羽生善治と石川遼が、私の「“人としての佇まい”の好きな勝負師」トップ3なもんで(石川はこれから“よい佇まいの大人の勝負師”になってくれそうな期待を込めて)。

 圧倒的に強いのに、どんな大きなレースやタイトル戦や試合で勝ってもあられもなくはしゃがないとか、喜びの表現スタイルが大人であるとか、ちゃんと言葉を選んで話すとか、芸人やタレントでもないのにやたらとウケを狙って前へ前へ出てくるようなことをしないとか、プロとしてのファンや対戦相手や周りの人たちに対する「自分」の出し方、見せ方に矜持があるとか…まあそういういろんな要素を総合しての「大人の佇まい」が、私の持っている「好感度」の基準である。

 もちろん、私生活や隠れた性癖なんかはどうなのかわからない。けど、彼らは私にとってテレビで見るだけの存在であるから、テレビで見える部分だけの佇まいで私には十分。だから、誰かが「けど実はあいつ、こうなんやで」とか言ってきても、別にそんなことは私にはどうでもいいのである。

 あと、錦織も私的にはええ感じなので、彼も入れて「トップ4」にしとこう。ちなみに、プロ野球やプロボクシングは「好きな選手」はいるけど、私的に「佇まいに好感の持てる選手」はいない(サッカーは見ないのですみません)。オリンピックで見た選手の中にも、一人もいない。ま、ただの好き嫌いの話で、「私はああいう佇まいのプロが好きだ」というだけの話ですからご勘弁を。

 そういえば思い出したけど、今年の夏の甲子園、ニュースでたまにダイジェストを見たぐらいですけど、やたら選手が試合中にニヤニヤしてましたね。あれ、たぶん石川県の県予選決勝で星陵高校が9回の裏に8点差をひっくり返したという奇跡の逆転劇があった時に、「笑顔で行こう」という作戦(?)が奏功したという報道を見てあちこちのチームが真似をしてたんじゃないかと思うのですが、「勝つためにあらゆることをする」という意味ではわかるけど、「人としての佇まい」を育むためにはそっちに行かない方がいいと思いますよ。ま、私の好き嫌いだけの話ですけど。

 さて、これから全米オープンテニス、BSでロマゴンとゴロフキンのボクシング中継、石川のアメリカツアー復帰、競馬の秋のG T戦線等々、私的にワクワクするスポーツイベントの季節がやってきます。仕事もワクワクしながらどんどんやるぞ、と。
2016年8月27日(土)

 昨日は夜中まで集中力が充実していて、「讃岐うどん未来遺産プロジェクト」の原稿やチェックが4本も片付いたので、今日は朝から次の原稿の全体構成を考える作業に取りかかった。どんだけ仕事に時間を費やすんだ、と言われても、時間を費やす趣味が何もないから仕方がない。「仕方がない」じゃなくて、仕事をして、大きくても小さくてもそれが何かの成果を上げて誰かが喜んでくれることが、たぶん数十年来の私の一番の趣味なんだろうと思う。で、たまに旅行に行ったり、お気に入りのものを買ったり、いろんな人としゃべって盛り上がったりウケたりすればそれで十分…みたいなところがあるのである。この歳になると。

 でも、若いもんは頑張って考えて頑張って働けよ(笑)。自分の人生を切り開いて行くのは自分の意志なんだから。私の数ある座右の銘の一つに「自分の身に起こっていることの92%は“自分が起こしたこと”だ(残りの8%は消費税)」というのがあるが、ちょっとだけ修正して「自分の身に起こっていることの91%は“自分が起こしたこと”だ(残りのうちの8%は消費税、1%は不可抗力)」という感じにしておこう。あと、消費税の動向によって随時微修正。

 そういうわけで、別に公表する必要もないけど、チンペイ他数人の要請により更新回数を稼ぐために、今日の一日です。

8:00 次の原稿の全体構成を考えながら、執筆を始める。

10:30 2時間ぐらいして思考が固まり始めたので、「書斎」を変えて「灰皿のあるオシャレで静かでコーヒーがうまい店1号」のクラフトマンズファクトリーに行って、カリブブレンドと一緒にスイートポテトパンを食べながら、カウンターにいたおっちゃん2人組がニッポンの社会や芸能界を斬っているのを聞きながら(笑)、1時間半ほどパソコンに向かって仕事をする。

12:00 家に帰って、再び仕事に取りかかる。今日は17:30から、ある学会の全国大会で講演を頼まれているので、17:00くらいに会場(家から車で10分くらい)に行かなくてはならない。

16:15 吉本のマネージャーから電話がかかってくる。
吉本「あ、田尾さん、今どちらにおられますか?」
田尾「家で仕事してます」
吉本「今、先方から“田尾さんがまだ来ない”と連絡があったんですけど」
田尾「え?! 講演は17:30からだと聞いてたんですけど、時間間違ってました?!」
吉本「いや、17:30からでいいんですけど、パソコンのセッティングの確認とかをしないといけないそうで…」
田尾「わかりました。じゃあ、今から30分ぐらいで行くと伝えて下さい」

 あーびっくりした。講演時間を1時間間違えてたのかと思った(過去に会合等で何回かやらかしてるので・笑)。

16:45 講演会場に到着し、段取りをすませて講演も無事完了する。ウケました(笑)。

19:00 家内から着信が入っていたので電話をすると、

家内「今、どこ?」
田尾「さっき講演が終わって家に帰りよる」
家内「講演? 講演やしよったん」
田尾「声が枯れとるやろ」
家内「そう言われれば、ちょっと枯れとるな。いや、今、広場のマルナカにおるんやけど、晩ご飯どうするかなあと思って」
田尾「ま、とりあえず家に帰って…」

19:20 夫婦で山かつに行ってとんかつを食う。

20:00 久しぶりにアップタウンでコーヒー飲んで帰ろうということになって、アップタウンのすぐ横にある田町の駐車場に車を止め、タバコを持ってなかったので田町商店街の交番の向かいにあるいつものタバコ屋に立ち寄る。そしたら店のねえさんが、

ねえ「おばあちゃん、おるよ」
田尾「えっ?!」

 店の向かいを見たら、交番の横の石に、おばあちゃんが腰掛けてこっちを見ている。ここのタバコ屋のばあちゃん、数年前までは夜の9時の閉店まで店に出ていて、行くたびにああだこうだと話をしていたのであるが、ここ数年、夜は店を娘さんに任せているのか、ぷっつりと顔を見なくなっていたのだ。

 タバコを買って、10mぐらい先の石に座っているばあちゃんのところへ行く。

田尾「百年ぶりぐらいに見たわ」
ばあ「ほんまやなあ、もうそれぐらいになるかな」
田尾「もう店に出よらんのですか?」
ばあ「社交ダンス行っきょん」
田尾「ダンスしよん!」
ばあ「ダンスいうても、ちょちょいと、こなんするだけや。くるくる回ったりせんがな。腰めいでしまうわ」

家内「何か、顔がきれいになっとる」
ばあ「またまた、何を言いよんな。化粧もしたことないのに、しわくちゃのそのまんま」
家内「ほんと? 何かしてるでしょ」
ばあ「何ちゃしとらんしとらん」
家内「まゆげもちゃんと書いて」
ばあ「書いとるもんな。そのままそのまま」
家内「ほんとー?! そしたらすごいわ!」
ばあ「うまいこと言うて。これで何か買うてき(笑)」

 しばらくすると、お客さんも途切れて店からねえさん(ばあちゃんの娘さん)も出てきた。

家内「おばあさん、化粧もしてないのにめちゃめちゃ肌がきれいやわ」
ねえ「社交ダンス行く前に化粧しよったよ」
ばあ「あれ? 顔洗たのに落ちてないんかいの」

 ばあちゃん、相変わらず冗談かほんまかわからんわ(笑)。

ばあ「田尾さんも社交ダンスしよ」
田尾「僕はあかんわ(笑)」
ばあ「大丈夫や。すぐにできるわ。ちょっと、こなんしてな…」

 と言いながら、ばあちゃん、立ち上がって正面に来て、私の手を取ってダンスの手ほどきを始めた。

田尾「ちょっとちょっと、商店街の真ん中でばあちゃんとダンスを始めたら、新聞に載るがな!」

 結局、田町商店街の交番前で、人がバラバラと通りゆく中、私もばあちゃんの横の石に座り込んで30分もしゃべっていました。

***

20:40 アップタウンに行くと、マスターと牛乳屋さんがいた。

マス「今さっきまでクマ公がおったぞ」
田尾「え!」
牛乳「表ですれ違たんちゃう?」
家内「タバコ屋の方から来たけど、会わんかったよ」
マス「おー、クマ公、店出て反対の方へ帰ったんや」
家内「クマさん、広島から来てるんでしょ? うちも数ヵ月に一回ぐらいしか来んのに、クマさん遭遇率めちゃめちゃ高い(笑)。今日は遭遇してないけど」

 それから夜の10時過ぎまで、「サメとトカゲをかけ合わせて『切っても切っても生えてくるフカヒレ』開発計画」をはじめとする数々の先進的テーマを話し合って(アホです・笑)解散した、という一日でした。今日はこんなところで。
2016年8月24日(水)

 前回の日記について、O船から「確かに心肺機能は心配ではあるが…」という遠回しにあからさまな誤字の指摘が来たが、これが『うどラヂ』本番中にごんから指摘が来たのであれば「そういう意味でわざと書いたのだ」というあからさまにウソの言い訳で話を展開するところ、さすがにここで文章でやるとあからさまに「イヤなやつ」のニュアンスが勝ってしまうので、校正ミスを認めざるを得ない(これがすでに面倒くさい言い訳であるが・笑)。

 このあたり、同じ内容でも「数人の会話のやり取り」と「一人語りの文章」では伝わり方が違う、という、しゃべりと物書きの両方をやって来た方々にはよくおわかりいただける注意点ではありますが、ネット等でコメントをダダ流しされている一部の素人の方々には、何というか、“寝言”でしょうね(笑)。

 さて、学生は今、夏休みであるが、「インタレスト」は毎年夏休みと春休みが企画の情報収集(取材、アンケート、撮影、データ収集などなど)の書き入れ時(?)なので、毎週水曜日は有志集合。その他の日も随時、情報収集活動の日々である。

 で、次号の企画は今、4本が同時進行しているのであるが、そのうちの1本が「香川の公園」。ぬるい。実にぬるい(笑)。

 「香川の公園を紹介しよう」という企画は、もう5年以上も前からインタレストの企画会議で毎回のように学生から挙げられてきた。そしてその都度、「おもしろい切り口が見つからない」という理由でボツになって来たのである。紹介すべき香川の素材としては誰でも思いつくテーマだけど、そのままやるとただの公園紹介になってしまって、おもしろくも何ともないという、厄介極まりないテーマである。

 もちろん、「公園」についての素材情報はたくさんある。

(基本情報)公園の名前、できた年、広さ、場所、種類、
(施設情報)公園内にある体験施設、観賞施設、トイレ、駐車場…
(物情報) 遊具、銅像・石像、オブジェ、メイン看板、案内看板、各種標示物、ベンチ、池、魚、昆虫、鳥、小動物、木、花、草、岩、石、土、砂…
(事情報) 料金、サービス、催し物、公園からの眺望…
(人情報) 管理者、従業員、利用客、業者…

 と並べるだけで、何か企画が出て来そうな気はしなくもない。

 さらに、これらの素材に「網羅」「比較」「推移」等々の切り口を当てはめてみたり、「ランキング」「分布」「投稿」「クイズ」「アンケート」「対談」座談会」「体験レポート」等々の見せ方をこねくり回してみたりしながら企画に絞り込んでいくのだが、これが新聞で連載するとか、テレビや雑誌で特集するとか、行政の観光ホームページで展開するとか、そういう種類の情報発信ならここから大小の企画が50でも100でも出てくるけど、「インタレスト」には、
(1)年2回しか発行しない。
(2)1号丸ごと使ってもせいぜい20ページ、通常なら8〜10ページくらいでまとめないといけない
(3)制作総指揮が私なので企画の採用基準がちょっとおかしい。
という制約がかかってくるので、そう簡単には採用企画にならない。ま、一番厄介な制約が(3)ですけど(笑)。

 でも、この「ちゃんとした企画に仕上げることが難しい」というのは口で言ってもなかなか理解されないので、しょうがない、一回行ってみるか? ということで、今日、編集長の西岡、副編の横Z、特集リーダーの谷、お目付役のO野とガンジー、それと私の6人で車2台を連ねて、本番を想定したロケハンに突撃したのである。

***

 朝8時、大学のインタレスト編集室に5人の学生が集合したので、私はまず、担当学生に今日のロケハンのスケジュールを確認した。すると、市町別の公園リストはある程度揃っているのだが、そこから先の計画がまるでできてない。企画の切り口が決まっていないのだから、当たり前だ。リストの中のどこどこをピックアップしたらいいのかすらわからないし、かといって闇雲に全部行こうとしても数が多すぎて収拾がつかなくなる。

田尾 ほら、切り口が見つからないと出発もできんだろうが。
谷  すみません。
田尾 安易な企画のままスタートすると、こういうことになる。しょうがない、今日はとりあえず切り口を見つけるためのロケハンにするから、まずはどこかの公園に行って、目を皿のようにして観察しながら「使えるネタ」を探すことにするぞ。そうやな、今日は西の端から攻めてみるか。
谷  リストはあります。
田尾 そうやなあ、まず、上戸に行くか。
谷  あの、上戸という公園はリストに入ってないんですけど…
田尾 あ、そうか。谷は高知出身やから、あんまり香川の地理がわからんのやな。上戸という公園はな…
横Z 公園じゃなくてうどん屋です!
田尾 なぜそれを!

***

 そういうわけで、夕方4時半頃帰ってきました。帰って来たら、編集室に前編集長の中尾と前副編の菅野と谷と一緒に次代のインタレストを担う予定はずの一人である溝渕が来ていた。

中尾 田尾先生のロケ、楽しかったやろ。どこ行ってきたん? 
横Z 上戸と柳川。
中尾 うどん屋ばっかりやん!
田尾 間を全部抜いて報告するな!

***

 とりあえず、6カ所の公園(しかし、ただ者ではないぞ)を探検して、何となく公園紹介の切り口を見つけて、企画になりそうな糸口だけは捕まえてきましたが、果たしてどうなることやら…。

 ちなみに、もう一つの手探り状態の企画は、これも学生から言葉だけの提案があった「古墳」の紹介企画。どうやってもおもしろい企画になりそうにないのだが、これから1ヵ月ぐらいかけて、何が何でも切り口をひねり出す。かつて、リビングの谷本お笑い編集員が古墳紹介企画に付けた「古墳にコーフン?!」という渾身のサブタイトルを凌ぐタイトルだけは付けないかん(そこかい)。今、頭の中を「♪静かな古墳の森の陰から…」というフレーズがメロディー付きで回っているのだが…。
2016年8月20日(土)

 この10日間ぐらいで1万5000〜2万字ぐらいの原稿を2本上げて、3本目が残り3000字ぐらいにまでたどり着いているのだが、衰えたねえ。1〜2万字の文章をロジカルに組み立ててまとめるのに、ほんまに時間がかかるようになってきた。

 それで、いつものようにいろいろ気分転換を挟もうとしているのだが、無理はできんなあ。こないだは、あまりに体がなまってきているのに、この高温の中を峰山に上がるのは自殺行為なので、スポーツクラブに入会しようと思って申込書までもらってきたのだが、スポーツウェアもないしシューズもないし、水着もゴーグルもキャップも20年ぐらい前のがあるのかないのかわからない状態だったので断念(ま、買えば済むことだけど)。

 で、翌日、家内の実家に行って庭先のかなり荒れ放題になっている花壇を2時間以上かけて一大リフォームしたら、強烈に息が上がって死にそうになった。そこで、「これは体力と心肺機能が衰えすぎている」と思って翌日の夕方、空が曇っていたので思い切って峰山に上がったら、去年あたりなら一気に登り切っていたコースを途中で4回も休憩しなければならないという体たらくである。

 そういうわけで、あと3000字ぐらいになった3本目の原稿を上げるまで、いらんことをしないと決めた。でも、日記がまた10日も止まっていたので、データを一つ載せてお茶を濁しておく。

 こないだうちから香川県で起こった強盗殺人事件が全国ニュースで取り上げられているので、こんなのを調べてみました。

<2014年・都道府県別・人口10万人当たりの「凶悪犯(殺人、強盗、放火、強姦)」認知件数>
*警察庁発表の2014年凶悪犯認知件数を、2014年10月の人口で割って算出しました。

1位 大阪 10.66人
2位 兵庫 5.72人
3位 埼玉 0.74人
4位 東京 0.68人
5位 千葉 0.60人
  〃 福岡 0.60人
7位 愛知 0.54人
8位 京都 0.50人
9位 和歌山0.48人
10位 香川 0.47人
11位 茨城 0.45人
  〃 静岡 0.45人
13位 神奈川0.44人
14位 高知 0.43人
  〃 沖縄 0.43人
16位 群馬 0.41人
  〃 奈良 0.41人
  〃 広島 0.41人
19位 山梨 0.40人
20位 北海道0.39人
  〃 新潟 0.39人
22位 栃木 0.38人
  〃 佐賀 0.38人
24位 岡山 0.36人
  〃 宮崎 0.36人
26位 岐阜 0.35人
27位 愛媛 0.34人
28位 三重 0.33人
  〃 徳島 0.33人
30位 長野 0.32人
  〃 滋賀 0.32人
32位 鹿児島0.31人
33位 島根 0.29人
  〃 山口 0.29人
35位 鳥取 0.28人
  〃 大分 0.28人
37位 熊本 0.27人
38位 宮城 0.25人
  〃 石川 0.25人
  〃 福井 0.25人
41位 青森 0.23人
42位 福島 0.22人
43位 長崎 0.20人
44位 岩手 0.18人
45位 富山 0.17人
46位 山形 0.16人
47位 秋田 0.14人

*****

 何と、香川県が10位にいるではないか! しかも、凶悪犯罪が多いだろう大都市圏を除くと、地方では和歌山県に次いで2位だ!

 という、驚きの結果になりました。そこでさらに「香川県民が起こした凶悪犯罪なのか、他県の人が香川に来て起こした凶悪犯罪なのか」を調べようと思ったのですが、ネット上にはそんなデータが見つからなかったので断念(S花さん、わかるん?)。全体的には、
・大都市圏は凶悪犯罪(人口比)が多い。
・特に大阪と兵庫が他県の10倍くらい突出している。
・東北と北陸と九州(福岡を除く)は凶悪犯罪(人口比)が少ない。
という感じでしょうか。久しぶりの日記なのにダークなネタですみません(笑)。
2016年8月9日(火)

 あー、暑くて苦しい。

 暑くて苦しいのに、それをくっつけて「暑苦しい」と書くと微妙に意味が変わってくるのはなぜだ。「息苦しい」も「見苦しい」も「聞き苦しい」も「寝苦しい」も何か不快感を伴うのに、「愛くるしい」だけ不快でないのはなぜだ。「アルコール中毒」や「ニコチン中毒」や「薬物中毒」には「それがやめられなくなる」というニュアンスが強いのに、「妊娠中毒」に「妊娠したくてたまらなくなる」という意味が全くないのはどういうことだ。野球選手などが引退をすると「ユニフォームを脱ぐ」とか言うのに、相撲取りが引退しても「まわしを取る」と言わないのはなぜだ。

 最後、ちょっと例えがブレたが、「日本語は自由な生き物だなあ」と、いい意味とあまりよくない意味の両方を臭わせておいて、そういえば昔、KSB『スーパーJチャンネル』のローカル枠に出ていた時、暑い一日を受けて「田尾さんは何か暑さ対策をしていますか?」と振られて、「なるべく冷房の効いたところにいるようにしています」と答えたらすぐに次の話題に行かれたことを思い出した(笑)。

 たぶん、おばあちゃんの知恵みたいな答を求められていたのだろうなあ。私もそれは当然わかっていたんだけど、根が正直だから風鈴やら葦簀(よしず)やら氷柱やらよりクーラーの方が圧倒的に効くことを普通に言ったら、どうも世間的にはお気に召さなかったみたいで(笑)。

 何か、みんな科学技術の進歩の恩恵に喜んで預かりながら、突然精神論で科学技術を悪者にするということが時々あって、かなり合理主義の私はその都度、理屈抜きの感情論者と理不尽な既得権益者から悪者にされるのである。あと、私より遙かにロジカルな方からロジックを正されるのと(笑)。

 確かに、多くの人はロジックより感情で動くので、感情論というのは「視聴率」を稼ぐには避けて通れないとは思う。でも、少なくともメディアは我々以上にロジカルな思考を持って、感情論に流されそうな我々にロジカルシンキングを教えていただかないとなあ…と思うのである。

 何ヶ月か前、四国新聞のコラムで記者が「最近、東京の旅行代理店で四国旅行への関心が高まっている」という話から「私たち(四国新聞)も香川を一生懸命PRしていこうと思う」みたいなコメントで締めていたのを見たのだが、四国新聞はほぼ全て香川県内で読まれているのだから、県外客に香川をPRする媒体としては、「媒体価値ほぼゼロ」である。気持ち(感情)はよくわかるが、目的を達成する手法(ロジック)としては0点である。

 おそらく四国新聞の記者だから優秀なはずで、少し考えればそんなことはすぐに理解できると思うが、こういうのはちゃんと意識していないと、どんどんロジカルシンキングができなくなっていくので、おっさんだけど老婆心ながら「頑張って下さい」とエールを送っておきます。余計なお世話だろうけど(笑)。今日は暑苦しくて、乱文乱筆、乱構成で失礼しました。
2016年8月8日(月)

 そういうわけでちょっとどっか行ってたのだがすぐ帰ってきて、前期の授業も終わったので、この歳になってちゃんと昭和史の勉強をしようと思って分厚い本を3冊も買い込んで、原稿の合間にチビチビと読み始めております。ほんまに、歴史のいろんな本を読むたびに、中学校や高校で習った日本史がいかに上っ面だけのものであったか、ようやく少しずつわかるようになってきました。

***

 今日は朝からあちこち外を動いていたら、あまりに暑くて気分が悪くなってきたので、しばらくソファで横になって1時間ぐらいボーッとテレビを見ていました。チャンネルをあちこち変えていると、オリンピックで卓球をやっていました。それを見ていた家内が一言。

家内「卓球って、自分で球拾いに行くんや」
田尾「ほんまやな」
家内「大きな大会ぐらい、ボールボーイとかおったらええのに」

 そういえば、テニスの大きな大会には必ずボールボーイ(ガール)がいるし、バレーボールもサッカーもラグビーも野球もソフトもコートやフィールドから外に出たボールを選手が自分で拾いに行ったりしないし、砲丸投げの選手が自分が投げた砲丸を自分で拾いに行っているのも見たことがないし、アーチェリーの選手が的に刺さった矢を抜きに行っているのも見たことがないし、ライフルの選手が撃った弾をほじくりに行っているのも見たことがないけど(あるかい)、福原がオリンピックでいちいち玉を拾いに行っているとは、卓球はすごいなあ。すごいのかどうかわからんけど(笑)。

***

 しばらくしてチャンネルを変えたら、高校野球の結果がニュースで流れていたのだが、相変わらず、タイムリーを打った選手がガッツポーズをしながら走りよる。ベースボールの本場、アメリカの大リーグでは、ガッツポーズは相手を侮辱する行為として不文律ながらやってはいけないとされているのに(田中がヤンキースに行ってマウンドでガッツポーズしたら大ブーイングを食らったでしょう)、「野球道」と言われる日本の野球、特に高校野球ではガッツポーズが野放しとはどういうことか。

 相撲や柔道はガッツポーズの素振りだけですぐに「いかがなものか」というクレームが入るし、剣道なんか一本取ってもガッツポーズしたら一本を取り消されたりするのに、高校野球の指導者たちはああいうの、指導しないんですか? 私は四国学院で教鞭をとるようになって何となく実感しているのだが、高校野球で活躍してしょっちゅうガッツポーズしてきたと思われる野球部の学生って、なんかちょっと「相手」に対するメンタルに不遜な感じを受けることが多いんですよね。

 さらに誤解を恐れずに言えば、おそらくアマチュアからプロに至るまで全員が「ゴールしたらポーズしながら走り回ってアピールする」ということを繰り返しているサッカーの選手は、うちの大学生だけを見る限りですけど、メンタリティがもっと何かアレみたいな印象があるんですけど…実際のところ、どうなんですか?

 野球やサッカーのガッツポーズや歓喜の跳んだり跳ねたりというのは、バレーボールやバスケットや陸上や水泳やテニスやゴルフや、他のほとんどのスポーツのそれと比べると、対戦相手や敗者に与える感情(勝者にガッツポーズをされた時の敗者の気持ち)にちょっと違う部分があるような気がするし、「スポーツマンシップ」という点でもあまり見ていて気持ちのいいものではないなあ…というのが、すっかり年を取って古くなってしまったおっさんの気持ちです(笑)。ファンの皆様には余計なお世話だということは重々承知していますので、ご勘弁ください。
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