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2015年01月の日記
2015年1月28日(水)

 日曜日から日記ネタは満載なのだが、月、火、水と連日「風邪と石」のダブルパンチという今年最大の体調不良に見舞われて、ほとんど立って倒れている状態が続いていたのである。

 今日の夕方、明らかに石が一つ、トイレで放出されました。風邪も最悪の状態は過ぎました。今晩は久しぶりに唸らずに寝られそうな気がします。明日の朝はきっと、平常に戻っているはずです。じゃ、ちょっとだけ仕事して早々に寝ます。
2015年1月24日(土)

 小康状態になっていたのにまた微痛が来たということは、もう一個ちっちゃい石が下りて来たみたいである。加えて、ノドもちょっと痛くなってきたので、風邪かインフルエンザまで来たかもしれない……というのが今朝の状態だったのが、完全に来てしまいました。

 夜になってノドの奥が焼けるように痛くなってきたので、たまらず10時に布団に入って寝たのに、熱まで出て来て体が火照って夜中の0時に目が冷めてしまって、これ書いてます。

 実は、明日は東京日帰りなのであるが、何かあるみたいなのである。明日、ある会議のために東京に行くことは決まっていたのだが、日程が決まった数日後、コラムニストの勝谷誠彦さんからごん経由で「その会議のあと、何かするので残ってくれ」という指令が来た。その時は何の指令だったか内容はよく聞かなかったけど、翌日が月曜日なので、内容がどうだろうがとにかく私は最終の高松行きの飛行機で帰らねばならない。従って、時間の都合がつくかどうかだけが問題だったので、「午後6時過ぎには終わるから、最終の飛行機で帰れる」という話を聞いて、とりあえず「オッケー」と返事だけをしておいたのである。

 そしたら今朝、勝谷さんの有料配信メールを読みかけてひっくり返りました(ひっくり返ってないことは言うまでもない)。冒頭に、「明日は『血気酒会』ですからぜひ見てくださいね」と書いているではないか! あーっ! そう言えばごんがそんなようなことを言っていたような気もするぞ。

 待てよ。すると、話の内容はともかく(ノープランの行き当たりばったりであることは明白・笑)、酒を飲まされる恐れがあるのではないか? そうなると、まず、終わったら真っ赤っかの顔をして(私は異常に酒に弱いので)すぐに羽田に行って飛行機に乗らないといけない上、高松空港に着いても車が運転できなくなるため、行きから自分の車で空港に行くことができなくなるではないか。

 私はあわててごんに電話をしました。ごんもその会議だけに出席することになっているので、「もしごんが私と同じ便で行き来するなら、ごんの車でごんの運転で高松空港まで行って、ごんの車でごんの運転でうちの家まで帰ろう」という、凡人にはただの身勝手にしか見えないだろうが、実は二酸化炭素排出削減によって地球を救おうという、深くて壮大な狙いであった。ところが、ごんは「行きは早い便で行って東京で一泊する」という、私に言わせれば地球を滅ぼしかねない計画を持っていると言うではないか!(もうええっちゅうに)

 というわけで、明日24日(日)の夕方、ネット配信の人気番組「勝谷誠彦の血気酒会」が麺通団茅場町食堂から放送されると思います。お耳汚しの相方は私だと思いますが、こんなことを書いている間にも熱は治まらず、ノドの奥は腫れていくばかりです。どうしよう、趙紫陽。
2015年1月22日(木)

 今日の予定は、

9:30〜10:50 今日の授業等の準備と雑務
11:10〜12:40 「発想力開発論」の90分授業
13:30〜15:00 「印刷情報加工ワークショップ」の90分授業
15:30〜16:30 卒業研究指導(学生2人)
16:50〜17:30 メジャーガイダンスの40分授業(1回目)
17:40〜18:20 メジャーガイダンスの40分授業(1回目)
18:30〜19:30 卒業研究指導(学生4人)

であったのだが、昨日の晩からちょっと、何かが動きそうな気配があったのである。それが、朝、学校に行って研究室に入ってコーヒーを入れて飲んだ時、「これはたぶん、今日、動くぞ」という確信を持った。

 15:00過ぎ、やっぱり石が下り始めました。うー、いててて…

 メジャーガイダンスの1回目は、気力でびっしりやりました。17:40、全然収まる気配がないので、2回目に入る前に学生に「石が下りて来よんや。君らは若いからわからんやろけど、でっかいのが下りてきたらうずくまるんぞ」と言うと、何と学生の一人が「僕も一回大きいのが血管に詰まって、レーザーで砕いたんですけど片方の腎臓がダメになったんです」という、私よりひどい目に遭ったことを告白してきた。ストーンサークル会員一名ゲット。

学生「田尾先生はお歳だから、水を飲んだ方がいいですよ。コーヒーや紅茶は利尿作用があるけど、カフェインの取りすぎになったら老体に影響が大きいと思いますから」
田尾「ほんまかー…けど今から水飲みに行くわけにもいかんから、ガイダンス始めるわ……途中でうずくまるかもしれんけど(笑)」

とかいうオープニングトークをやって、40分、全力で授業をやりました。それから脂汗をかきながら研究室に帰って、卒業研究の制作が遅れに遅れている困った3人(笑)の学生に指導をして、もう1人はできたやつを持って来たので確認をして受け取って、19:00頃、大学のすぐ近くの薬局に行った。

 すると、店の中の電気は付いているけど表の自動ドアはもう閉まっていて、中に店主の姿が見えたので訴えるような目をして声をかけたら開けてくれて、「石が下りてきたみたいなんで、とにかく即効性の鎮痛剤を下さい」言うて薬を買ってその場で2錠飲んで、車で高速に乗りました。

 途中、府中湖のサービスエリアで水のペットボトルを買って、さっき薬局で「空腹で薬飲んだら胃が荒れるから、帰ったらすぐに何か食べてください」と言われていたのでおにぎりを1個買って、駐車場の車の中で水を飲みながらゆっくり1コ食べて、家に帰ってしばらく唸っていました。

 とりあえず、夜の11時頃、小康状態になりました。たぶん流れたような気がするけど、何かまだ予備軍がいるような気がする。思えば、去年ストーンサークル会員の清水屋の大将に怪しいお茶をもらって飲み始めてから、今日までにたぶんちっちゃいのがいくつも下りて流れたような気がする。ほんまによく効くお茶だったみたいで、どんどん石が下りて流れるから、しょっちゅう「ちょっと痛い」みたいなのが襲ってくるのである。何だか、いいのか悪いのか(笑)。

 たぶんいいんです(笑)。そのうち、もう徹底的に全部流れてきれいさっぱりの腎臓になるはずだ、と思いながら、水を飲んで寝ます。授業も原稿も至って順調なのが唯一の救いということで。
2015年1月21日(水)

 ちょっと一枚、日記ネタになるかなと思ってためていた新聞記事を引っ張り出すかな。

 1月5日の四国新聞一面のトップ記事。共同通信が原発から30km圏内の160の自治体に対してアンケートを採ったという記事が載っていた。その中で「原発稼働の地元同意の範囲はどうすべきか」という問いに対し、

原発が立地する道県や市町村の合意を必要とすべき……29自治体
30km圏内に一部でも入る道府県や市町村の合意を必要とすべき……42自治体
その他・無回答……89自治体

という結果が出ていた。

 原発の再稼働の賛否については、日本ではどちらを主張してももう数字やロジックで議論できない「好き嫌い」の宗教論争みたいな世界に入ってしまうので、私はもう公には賛成も反対も言わないことにしているが(笑)、この「地方自治体の合意」についてはちょっと原理原則を外した話に見えたので、私の疑問だけを書いておくことにする。

 私の中にある原理原則の一つに、「権限と責任はセットである」というものがある。「自分で意志決定する権限がないのに、起こったことに対する責任だけをとらされる」というのは、どう考えても理不尽である。当たり前ですね。また、「権限を持って意志決定したやつが、起こったことの責任をとらない」というのも、どう考えても理不尽である。当たり前ですね(当たり前の話だけど、身のまわりで時々見る光景でもありますが・笑)。

 すると、この原則に当てはめれば、「地元同意がなければ再稼働も稼働停止もできないようにすべきだ」ということは地元自治体が原発を稼働させるかさせないかの「権限」を持つということだから、当然、
(1)稼働に合意したら、原発が稼働したために万が一過酷事故が起こって被害が出た時に、合意した自治体がその責任をとる。
(2)稼働を止めたら、原発を止めたことによって起こる(既に起こっている)被害に対して、止めた自治体がその責任をとる。
というのがセットにならないと、どう考えても理不尽だと思うわけです。

 でも、そんな責任がセットになっているという話はどこからも聞いたことがない。原発立地自治体の意見だろうが30km圏内自治体の意見だろうが、全部、「権限はくれ、しかし責任はとらない」という話が当たり前のように前提になっているように思うのである。それ、原理原則に合ってますか?

 要するに、万が一の過酷事故が起こった時には、被害額が大きすぎて原発立地自治体は周辺自治体にはとても責任はとれない。原発を止めたために発生している毎年数兆円の「国内で回るはずのお金」の国外流出や、そのお金の大半を電気料金アップで負担している国民や企業の損失も、金額が大きすぎて地方自治体にはとても責任はとれない。そういう話でしょう。

 だから現実として、万が一の過酷事故が起こったら国が責任をとる(お金を出し、復興をさせる)べきだ、国富の流出の責任も国が責任をとるべきだ、という話が当然のように前提とされてしまっている。じゃあ、責任をとる「国」に権限を預ける、というのが原理原則に合っていると思うのですが。

 従って、もし私が自治体の長でこのアンケートに回答を求められたら、私は「何が起こってもとても責任をとれないから、権限は国に預ける」と答えます。

 ちなみに、私は今、原発の稼働に対して何の権限もないのに「電気料金アップ」で責任をとらされていますし、私の知る限りの企業や店も、原発の稼働に対して何の権限もないのに今、あちこちの企業や店の経費削減によって「売上減」という責任をとらされているから、原理原則から言えば全国の国民も企業も「権限をくれ」と言ってもおかしくないと思いますが。あるいは、権限を持って原発を止めている立地県のや原子力規制委員会に対して「責任をとってくれ」と言っても理屈にかなっていると思いますが。

……という疑問でした。念を押しておきますが、「権限と責任はセットである」という原則論からだけ見た疑問ですから、曲解して原則論以外の筋違いの話に持ち込まないように。あー、原発の議論はめんどくさいことになったなあ(笑)。

***

 さて、今日は全豪オープンでシャラポワとナダルが格下の選手に追い詰められて、それでも勝ちました。それを見ていて思ったのですが、よく「平常心を持て」と言いますね。あれは、「平常心」というのがベストの状態で、試合とか試験とかいろんなものの本番になると「平常心以下」の状態になる、つまり、人間には「平常心」と「平常心以下」の2つの状態があるという前提の話だと思いますが、私はいつも「状態は3つある」と思っているわけです。

 それは、「平常心以下」と「平常心」と「平常心の上」の3つです。高校3年の高校総体の時に、私はその「平常心の上」というやつを体験しました。まあレベルの低いちっちゃいことですが、それ以来、何かのカベを突き破る時は「平常心の上」が必要だという考えができて、いつもそういうつもりで頑張っているわけです。シャラポワとナダルに善戦しながら負けた方の選手を見ていたら、その「上」が出てなかったように見えたので老婆心ながら。日記見てるわけがないけど(笑)。
2015年1月20日(火)

 世界情勢や国内情勢がいろいろ動いていて、それらに対して能力あるビジネスマンや覚悟ある政治家や優れた言論者の方々が真剣に動いているのを見聞きしていると、私もビシビシ書いたり動いたりせねば、とちょっと焦ったりするのですが、そこで考えていると、結局「私は能力あるビジネスマンや覚悟ある政治家や優れた言論者ではない」というところに帰ってきて。で、どこに気持ちを落とすのかというと、私はいつも「社会の中で人には役割分担というものがある」という考えに落とし込んで気を落ち着かせているわけです。「社会の中で自分の役割分担は何か?」というのを考えて、自分なりにいくつかの役割分担を決めて、それに優先順位をつけて、優先順位の上から順番に「全力でそれに取り組む」というふうに整理をすると、何となくもやもやが晴れて、日常の自分のやるべきことに整理がついて頑張れるからです。

 突然つまらないことを言い出しますが、大木(大きな木ね)には、地下に力強く張り巡らされた根があり、地上に太い幹があって、そこからやや太い枝が四方八方に出て、その先に細い枝が四十方八十方に出て、その先に無数の葉っぱがある。さらに、幹や枝の中には栄養や水を運ぶ維管束がいっぱい走っていて、幹や枝の表面には皮がある。

 で、人には見えない地下の根の一本一本が小さな栄養をかき集め、人には見えない幹の中の維管束がその栄養を運び、地上では一枚一枚の葉が光合成して栄養を生み出し、枝がその葉っぱを支え、皮が枝や幹を守り、それらが全軍躍動して木全体の成長を支えている。さらに、幹は全体を支えると共に、「そこからそっちに枝を出せ、上はどこまで伸びろ、横はそれ以上伸びるな、伸びたら折れるぞ」とかの大きなビジョンを全体に指示している(ように私には見える)。つまり、全ての部分が「役割分担」をしていて、その集合体が「大木」なのである…って、今さら私が言うようなことではなくて当たり前の話ですけど。

 で、それが「社会」みたいなものだ、というのが私の持っているイメージです。つまり、「大木」という社会は一本一本の根の役割をする人、一本一本の維管束の役割をする人、一枚一枚の葉の役割をする人、一本一本の枝の役割をする人、皮の役割をする人、幹の役割をする人…等々が全部集まって初めていきいきと存在し、成長していくものでして、まあ、これも別に今さら私が言うようなことでもない話ですが、そこでちょっと思ったわけです。

 大学に来て何となく感じ始めたことですが、子供らは全員が進学を目指し、全員が「就職」とやらを目指し、親も全員が子供の進学を目指し、大学も全員を「会社」に就職させることを目指しているように見える。すると、もし、そんなことが本当に完全に実現すれば、私には「役割分担のない社会」ができるようなイメージが湧いてくるわけです。大木の絵に置き換えると、根も枝も葉も皮も維管束もほとんどない、裸の柱がぼよ〜んと立っているような社会。しかも、実際の大木の根や枝や葉や皮や維管束たちは、毎日「全力で」自分の役割分担を務めていますが、その「ぼよ〜んと立っているような社会」にわずかに残った根や枝や葉や皮や維管束の役割をする人たちは、「嫌々で」役割分担に就いているようなイメージ…。

 うまいことまとめられないので以下の考察はここでは放置しますが(笑)、子供の教育の局面でみんなが枝葉のない社会に向かって行ったら、「幹」になれない子は当然、みんな削ぎ落とされていきますよね。しかも、「幹」は何せ「司令官」なんだから司令官としての相当な能力と覚悟が必要になるのに、そこに司令官としての能力と覚悟の薄い者がみんな入って行くから、「ぼよ〜んと立っているだけのような幹」ができてしまったような気がするわけです。

 例えばNN村議員とか、幹に行っちゃダメだし、入れちゃダメでしょう(笑)。いや、政治の世界だけでなく、会社も役所も教育の世界も。しっかりした枝葉や根や皮や維管束の意義や達成感って、特に世のお母さんやそのお母さんに洗脳された子供らにはほとんど目に入ってないのかもしれないけど、「ぼよ〜んとした幹」の中で「ぼよ〜んとした人生」を送るよりはるかに充実していると思うのですが。

 というわけで、総理大臣は積極的平和主義を掲げて全力で頑張っていますが、地方私立大学の先生の私は積極的枝葉主義で全力で頑張ってそれなりに充実していますので、私の能力と役割分担を超える期待はせんとってくれ(笑)。

 月曜日は唯一担当授業のない日なので、雑務の合間にフィールドワークで「明日から営業します」という日曜のメッセージを見て上戸に突撃したら臨時休業だって、西の方を走っていたのでススムに電話して「みかん、まだあるか?」と聞いたら「もうないわ。たいてい里(『みかんの里』という直売所)に行ったら袋入りで置いとら」と言われたので行ったらおばちゃんに「進さんとこのはすぐに売り切れてもうないで」と言われ、夕方、原稿を書こうと思ってumieに行ったら駐車場に着いてタバコを持ってないことに気がついてそのまま退散したという、相変わらず世界情勢と国内情勢に影響のない日々を送っていますが、そちらの分野はそちらの役割分担を担っている人に任せて応援していますので、よろしくお願いします。

 続いて火曜日の今日は、2限目(11:10〜12:40)と3限目(13:30〜15:00)の授業。間が昼休みなんだけど、2限の授業後の整理と3限目の準備をしていたら昼飯を食べる時間がないので、ここ半年以上、平日の昼食は「こんにゃくゼリー2個」みたいな状態です。それをインタレストの一部の学生が知っているらしく、今日は2限目の授業に行ったら、横ZとO野が「ちゃんとお昼ご飯食べてくださいよー」と言って、コンビニのおむすび1個とチョコレート味のソイジョイ1本を差し入れてくれました(笑)。ま、そんな日々です。ほのぼの(笑)。
2015年1月18日(日)

 やってもやっても終わらない仕事が割と順調に進んでいるという、大変なのかいい感じなのかよくわからない毎日がずっと続いている。

 授業も毎日好調で、よく学生たちが食いついてくれていて充実しているし、卒業研究等の学生指導もいい感じで進んでいる。インタレストも次号の特集が3本決まって、新編集長のキャプテン・イオも初めてのポジションに戸惑いながらも、ワンランク上のトレーニングによく応えてちょっとずつ成長している感じがあるし。

 でも、仕事は山のように溜まっているので、一本ネタの日記をまとめる余裕がないのである。日記ネタのメモや、物申したい新聞やネット記事のプリントアウトもずいぶん溜まっているけど、歳をとって頭の回転が鈍くなっているので、なかなか短くロジカルに意見をまとめられなくて、かといってツイッターやフェイスブックみたいな反射神経だけのコメントを日記に書くのは性格上できないので、実は書きかけて途中でやめている日記原稿が3本溜まっているという状態です。

 今年は小ネタ中心で行くかなあ。けど、この3日間で立て続けに、数少ない私のお友達の中の3人もから「もっとビシビシ書いてくれ」言われたしなあ。けど、ビシビシ書いたら宗教的な方々から感情的な猛反発を食らって、けど、そうなってもあの3人はきっと「ハブとマングースの闘いを安全なガラスの向こうから見て楽しんでいる観光客」になること間違いなし(笑)。

 というわけで小ネタを一つ。

 先日、学生の作文指導をやっていたら、たかが雑感の作文なのに文中に「筆者は……。筆者は……」と自分のことを全部「筆者」と書いているやつがいたので聞いてみると、「他の先生に『自分の考えを書いた文章は、読む人があなたが書いた文章であることはわかっているので“私は”ではなくて“筆者は”と書け』と言われたんです」と言った。私はとりあえず「それはケースバイケースや」と教えたのですが、怖いなあ。特に、無菌培養されたみたいな真面目で弱い子ほど、先生の言ったことを何も考えずに無条件で受け入れてしまうみたいで、ハラハラしてしまいます。改めて、私も気をつけないといけないと肝に銘じました。

 学校の先生というのは、基本的に「自分より弱い者」を相手にしているわけで、しかも教室という閉鎖的なところでやっているので教えている内容を誰にも批評されないという、ビジネスの世界から見ればある種「異常な」環境にあるわけです。従って、私はいつも、「この授業でしゃべっている内容をそのまま社会人に聞かれても全くかまわない」ということを意識してやっています。社会で通用する授業をしないと、子供らが社会で通用しないおかしな大人になってしまう恐れがあるからです。

 去年の年末、あるところで「坂出の小学校で明らかな反日教育の授業をやっている」という話を聞きました。具体的な授業内容を聞いたわけではないのでどうこう言えませんが、それは「そのまま社会人に聞かれてもかまわない」という内容の授業なのかどうか…。こういう話はせめてメディアがちゃんと取材して社会に問うべきだと思うのですが、地元メディアはそんなところには絶対に踏み込まないんでしょうね。で、たまりかねた当事者が私みたいなところに「田尾さん、書いてよ」と言ってくる。

 やだ(笑)。絶対みんな、安全なところから見ているだけなんだもの(笑)。

 こんなのを追及して書けるのは全国ネットのメディアだけなんだろうなあ。それでやっと地元世論に火が付く。何か、外圧がなければ動かないという日本の縮図みたいですね。
2015年1月11日(日)

「地方創生に1兆円」
財務、総務両省は9日、2015年度の地方財政計画で、地方創生推進のため新設する歳出項目「まち・ひと・しごと創生事業費」に1兆円程度を計上する方向で調整に入った。(四国新聞)

「地方再生に5800億円」
政府は臨時閣議を9日開き、景気を下支えする経済対策を盛り込んだ2014年度補正予算案を決定した。歳出総額は3兆1180億円で、地域企業支援や移住促進などの地方再生関連に5783億円を投入。総額4200億円の自治体向け交付金を創設することが柱となる。(産経新聞)

 ということだそうである。

 たぶん、このお金で地方は創生も再生もしないと思う。理由は、竹下さんの「ふるさと創生」の1億円バラマキ(1988年)に始まって、今まで何のお金を付けてもほとんどの地方経済はちっとも伸びなかったからである。

 なぜ伸びなかったかというと、「何が成長戦略か?」を全くわかっていない自治体が、お金をもらってもイベントに使ったり変な宣伝に使ったり地方経済の成長を生み出さない人に配ったりし続けて来たからである。そんな自治体にまたお金を配ると、また効果のないものに使うだろうことは、もういい加減みんなわかっているはずである。

 まず、有効な戦略を立てるのが先でしょう。会社でもお店でも、まず「うまくいく確率の高い戦略」を立てて、それからそこに投資するのである。

 その時、「今までうまくいかなかった戦略」は当然全部ボツになる。でも、まずお金をもらってそれから戦略を立てると、もらったお金を使うことが目的になるから、「今までうまくいかなかった戦略」でも平気でまたやるのである。特に、「リターンのとれないものに投資をするとお金がなくなっていく」という当たり前のことを全く考えるメンタリティのない大半の地方自治体(役人の世界)では、間違いなくそうなる。実際、ずっとそうなってきたのである。

 そして、このたびの「まち・ひと・しごと創生事業費」(ひらがなにした時点で胡散臭い・笑)の内容を見ると、やっぱり「今までうまくいかなかった戦略」がずらずら並んでいるのである。

 テレビを見ていたら、佐賀県知事に当選した人が「ブランド農産物をどんどん作って地域活性化を目指す」みたいなことを言っていた。チラ見しかしてないので詳細はわからなかったが、気になったので調べてみると、佐賀県の総生産に占める農業の比率は「2.7%」とあった。

 チンペイに問題だ。全体の2.7%の部門の売上を例えば20%伸ばすと、全体はいくら伸びるか?

…………
…………
…………

 できたか?(笑)

2.7×1.2=約3.2
3.2−2.7=0.5

 全体は0.5%しか伸びない。でも、これは「他の分野が落ちない」という前提の数字だ。では、佐賀県は全体を何%伸ばすのが目標なのか。その全体のサイズ目標を掲げ、一つ一つの戦略のサイズを計算すれば、取り組むべき戦略の優先順位が自ずと決まってくる。

 そして、もし「地域経済を伸ばすこと」が目的なら、たぶん優先すべきは2.7%のサイズでしかない農業ではないと思う。年間1000万円の経費削減目標に対して「新聞を5紙取っているのを2紙にしましょう」という戦略を立てているような気がするからである。

 でも、佐賀県民がそれを選んだんだから、がんばって下さい。経済成長よりもっと大切なものを求めているのなら、すみません。私の不明です。

……というような話である。経済成長や人口増が「地方創生、地方再生(何がどう違うんだ?)」の目的なら、
・効果の大きいものから手をつける。
・今まで効果のなかったものはやらない。
という当たり前のビジネスのセオリーから入らないといけない。だから、伸ばすためには「お金ありき」ではなくて「戦略ありき」なのである。有効な戦略のないところにお金を付けると、お金だけが減っていく。

 もちろん、「伸ばさない」という選択肢もある。その時は、地域の長として地域の中で「伸ばさない」という合意が必要であり、「うちはそういうものを目指してないので地方創生予算はいりません」と言えばいいのである。
2015年1月5日(月)

 やっと今日になっての今年の初うどんは、「はりや」でした。研究の一環として(ここ強調ね)午前11時半頃に行くと、外に行列はなかったけど中は右奥の袋小路のあたりまで客が並んでいました。

 で、その後ろに並んで客の回転に従ってジワジワと正面に進んでいくと、厨房の上に何やら大きな貼り紙が見えたのである。その内容は、

「1月26日(月)から2〜3週間、店主入院・加療のため休みます」

 何と! 私の知る限り「はりや」始まって以来の一大事ではないか。私は、順番が来て席に着いて、大将と目が合ったのを見計らって、その貼り紙を指差した。

大将「そうなんですよ〜」
田尾「店主、リニューアル?」
大将「そう、ちょっと整形しようかと思って」

 周りのお客さんから生ぬるい笑いを頂きました(笑)。

田尾「ラジオで、告知しとこうか?」
大将「あ、助かります」
田尾「整形するいうのは黙っとくけんな」

 というわけで、私は約束を守る男なので、日記で紹介することにしたのであった。何か、ラジオでも言いそう(笑)。

 そういうわけで、香川県は讃岐うどんのテーマパークである。テーマパークの人気を維持するためには、常に人気アトラクションが充実していることが最低条件である。人気アトラクションの充実を維持するためには、常に人気アトラクションをよく観察し、問題点を見つけ、いち早くメンテナンスしなければならないのである。

 なのに、現場を知ることなく、マーケティングの基本を忘れて浮ついた宣伝もどきのプロモーションやイベントばかりをやっていたら、肝心要のアトラクションが崩れていって、「讃岐うどんのテーマパーク」がただの「讃岐うどんの集まり」になってしまう恐れがある。その気配が、数年前から現場のいろんな所で見え隠れしているという話を、去年からある所で麺聖森村たちと時々話をしているのである。

 とりあえず「はりや」さん、17年のフル稼働のメンテナンスでちょっと休養するみたいなので、整形…じゃなくて店主リニューアルして再稼働したら、必ず今まで同様、テーマパークに絶対欠かせない超人気アトラクションとして盛り立ててあげてくださいね。

 帰り際、イケメンスタッフの秋南君のユニフォームを見たら、相変わらず名前の上に「見習い」と刺繍があるので、ちょっと声をかけてみた。

田尾「秋南くん、まだ見習いなん?」
秋南「はい」
田尾「そろそろ昇格させてもろたらええんちゃうん」
秋南「いやあ、まだまだですよ」
大将「昇格って言っても、役職がない(笑)」
田尾「何かわからんけど、『係長』とか(笑)」

 今年もほのぼのとした初うどんでした。さ、明日から授業ラッシュ。
2015年1月4日(日)

 さて、日記を書く余裕もなく、ずーっと仕事をしながら年末が終わり、三が日が終わり、1月4日も終わってしまいましたが、今年も明るく元気に行きますか。

 身の周りでは次々にいろんなことが起こりますが、経済や社会の問題は好き嫌いや思い込みや情緒をなるべく削ぎ落として、経済や社会の原理原則に返って、なるべくゼロベースでシンプルに物事を考えながら行きますか。

 ただし、食べ物や趣味は好き嫌いをしっかり守って、もうあまり先がないんだから嫌いなものは無理して食べずに、好きなものは誰に何と言われようとやめずに行きますか。

 というわけで、相も変わらず地方は(と言っても香川県のことしか知りませんが)まだずーっと、ここ数十年の延長線上でいろんなことをやっているようです。会社や店をやっているとよくわかるのですが、これまでの延長線上でやっていたらよい局面と、「もはや延長線上に解はない」という局面があります。で、ここ数年、あるいは10年くらいは「延長線上に解はない」という局面に入っている、というのが私の認識なのですが、なかなかねえ。「自分たちだけが逃げ切れればいい」という現状維持派の方々や先祖帰り派の方々が想像以上にお強くて(笑)。

 でも、明るく元気に今年も、チンペイいじめの数字と原理原則を基準に、時々理屈を捏ねながら、基本オバカ話で日記を書いていこうと思います。目標、年間かなり毎日。ま、いつものペースということで(笑)。ただし、たぶん今年は去年より忙しいと思う…という予防線を年頭からさっそく張らしていただきまして。
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