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2011年12月の日記
2011年12月24日(土)

 結局、「上原と編集部屋でジタバタするクリスマスイブ」になってしもた。しかも今日中に終わらんので、明日は「朝の7時から上原とうちのマンションより気温が2度は低い編集部屋でジタバタするクリスマス」になることが決定(泣)。ということは、明日は5時半に起きて6時に家を出て、多田製麺所で早朝の製麺所うどんを食って行かないかん。

 あと、報告事項を一つ忘れていました。例の『超麺通団』1と2の文庫本が発売になった模様です。著者本人の私より解説担当の勝谷さんの方が先にメールマガジンに発表するという失態ですが(すんません)、何か本の帯と店頭ポスターにおっさん2人(私と勝谷さん)が山越でうどん食ってる写真が載ってるみたいです。「マニアがポスターと本の帯だけ取って行くんちゃうか?」と心配する関係者の声が入ってきましたが、それはないやろ(笑)。じゃ、明日早いので。
2011年12月22日(木)

 今日で年内の授業が終わり。明日からしばらくバイシクルオペレーションの「授業準備と授業」から逃れて、少しまとまった仕事に専念できるということで、授業を終えてススムんとこにミカンを買いに行った。もうなくなったんかい! というツッコミが私から入ったが、残りが12個になっていたのにごんに3つもやったから仕方がない。

ごん「段ボール2箱も買って3つじゃないですか! そこまでが減らしすぎやっちゅうねん」

 ビジネスの現場は途中経過じゃない。結果がすべてだ(自分でも言うてて例えがおかしいと思うが)。そういうわけで行く前にススムに電話したら、

スス「もうあんまりええの、残ってないぞ」
田尾「こないだのよりだいぶ落ちるんか?」
スス「おー、まあ味はそなに変わらんけど、ちょっと傷があったり形がいがんどったりするんじゃ。まあ二級品やわ」

 全然オッケーや。ススムんとこの二級品はスーパーで売っとる一級品より上やからな。ということで行ったらススムとプリティな奥さんが待っていた。納屋に入ると、ミカンの入ったカゴが10個近く置いてある。

田尾「あるやんか」
スス「アホ、もうこんだけしかないんじゃ」
田尾「ほな、2箱」
奥さん「10キロの箱2つにしよか? こっちの箱に入れたら20キロ全部入るけど」
田尾「50肩になっとるけん、20キロはいっぺんに持てんわ(笑)」

 とか言いながら車に積んでいたら、

スス「こないだ、お前のブログで見た言うて、わざわざ徳島から買いに来たお客さんがおったが」
田尾「ほんまか!」

 わざわざすんません。しかも一級品がなくて。どうでしたか? 何せ味は好みやからお気に召されたかどうか心配ですが、単純に「甘い」ではない、隙のない旨味が凝縮されてるミカンだと思ってるんですけど。ぜひいつか、ススムの奇跡のミカンに当たることを願っています。あと、T尿…でなくてインシュリン分泌不全の人はドカ食いしないように(笑)。「お前が言うな」ですけど。

 夜、用事があって高松市街地に出かけた。いつもなら30分くらいかけて歩いて行くのだが、今日は寒いしちょっと車で…と思ったのが失敗だった。たった2kmくらいの道路が渋滞で進まないの。

 うちのマンションから中心市街地に入る本線道路は、去年まで片側2車線だったのに、自転車道を拡げるとかいう話になって、今、片側1車線になっている。そのせいで、朝夕の通勤、退社時間になるとズラーッと車が連なって、信号が変わっても前に行けないような状態になっているのである。横の道から本線に入ろうとする車なんか、本線に車が連なっているから右折も左折もなかなかできない。その右左折待ちの車が前に詰まって、直進車も動けないという、去年まで全く見られなかったありさまである。この道、高松の中心街に向かう本線道路なのに、どうしようというのかねえ。

 高松市は今、どう考えても市民のニーズとは思えない、あるいは地域活性化の有効戦略とは思えないお役所の論理で地域活性化のために「コンパクトシティ構想」なるものを進めようとしているのだが、車の流入を抑えて自転車と徒歩とリターンのとれそうにない公共交通の街に向かっていって、いったいどうやって、何を活性化しようとしているんだろうか。

 たぶん、「地域の活性化」なるものの具体的な完成予想図が間違っているのだと思う。以前にもどこかで書いたが、例えば公園を作る時に、完成予想図のパースがよく描かれる。そこには、たくさんの人がその公園にいる絵が描かれていたりするのだが、「この絵は何月頃の、何曜日の、何時頃の場面なのか?」と考えて、その時間にいるはずのない人を絵の中から消していくと、「この親子連れはこんな時にはこの公園に出てこられないだろう…この若者たちはこんな時には学校に行ってるはずだからここにはいないだろう…このお年寄りは、このサラリーマン風の人は…」と消していって、残った人だけを描き入れた、おそらく閑散とした公園のパースが、たぶん完成後の現実の姿になるのである。

 要するに、行政の描くビジョンのほとんどにはリアリティがないのである。というか、作ることが目的だからそれは「作るためのアリバイ図」であって、「活性化のための完成予想図」ではないのである。だから、その後に行われる手段がほとんど「活性化を達成するための有効な手段」になっていない。

 もう10年、20年にもわたって、地域活性化の動きとして「公園を作った」「道路を作った」「施設ができた」「団体を作った」「新商品を作った」「イベントをやった」「ゆるキャラを作った」「パンフレットを作った」「ポスターを作った」「CMを作った」…等々が行われ、地元メディアはそれらをすべて「地域活性化につながる」「地域活性化の起爆剤になる」と書き立ててきたけど、そんなことで活性化が成功して人が増え、仕事が増え、住民が豊かになったところは、香川県内に皆無でしょう。

 地域の活性化を目指さないのなら、それでも全然かまわないと思うけど、「地域活性化」を謳うのなら、今までやってきたそういうことがすべて「ほとんど効果がない」ということに、いい加減に気づきましょうよ。「地域活性化」とは具体的に何がどうなれば成功したとするのか? それを具体的な完成予想図(目標)に落とし込めば、それを達成するために何が有効か、という手段がもっとまともに出てきますよ…と、いかんいかん、授業が終わったらプチ油断モードでいらんこと書きよる(笑)。ミカン食って仕事せな。
2011年12月21日(水)

 今朝、目覚める前に、久しぶりに「締切に追われる夢」を見た。何か、山の中の合宿所みたいなところにいて、自由時間になってみんな思い思いにくつろいでいるのだが、私だけ焦っている。何か、日にちだけ「今日は25日」という状況があって、「1日」に本を発行しないといけないのにまだ原稿が上がってない。しかも、その原稿を書くために読まなくてはならないハガキと封筒の束が大きな手提げ袋に一杯分、手つかずで大学の机の下に置いたまま…という状況で、この自由時間を使って大学にハガキと封筒の束を取りに帰るか? けどこの合宿所を抜け出していいのか? しかしそもそも「1日発行で今日が25日」ということは、すでに絶対間に合わない状況に追い込まれているではないか・・・みたいな夢ですわ(笑)。

 潜在意識としては、何ですかね。まず、「締切に追われる」というのはタウン情報誌時代からもう30年も続いているので、私のライフワーク…でなくてライフトラブル(笑)みたいなもんだから夢に出てきてもおかしくないわな。実際、「今までに見た夢の種類ランキング」のぶっちぎり1位だし。次に、その締切に遅れる仕事の内容に「ハガキと封筒読み」が出てきたということは、数ある「締切仕事」の中でもタウン情報誌時代の『文化人講座』の締切に追われ続けたことが一番苦しかったということかな。けど、「1日発行なのにもう25日」というシチュエーションは、タウン情報誌じゃなくて『インタレスト』のスケジュールだから、直近ではインタレストの締切が頭にあるということか。その大ピンチの状況にあるのに合宿に来ているというのは、大ピンチにおいてもあまり重要でない依頼事を断り切れずに抱えてしまう悲しい性みたいな(笑)。

 今週いっぱいで今抱えている仕事全部、片付けるか目途をつけます。上原、ジタバタするぞ。先日「残りの編集作業、いつする?」と投げかけたメールに、上原から「12月25日早朝から深夜はいかがでしょう。もちろん『上原とひたすら編集部屋で過ごすクリスマスイブ』でもOKです(笑)」と返信が来た。若者よ、クリスマスは楽しいか? おっちゃんらは田舎の一軒家の2階で仕事しよるわ(笑)。

 そういうわけで今日は午前中インタビュー取材を1件終え、午後から授業のインタレスト編集会議を終え、それからラジオの収録を1本終えて家に帰ったら、夜の9時頃、仕事を終えたごんから「プリンター、どうですかあ?」という電話がかかってきた。「俺にできることはすべてやったけどダメや」と言うと、「しょうがないですね。今から行きますわ」ということで、家の仕事部屋にごんが来て、あれやこれやいじって、それでもどうにもならんので、しまいに何か私にはよくわからんけど「ドライバーを上書きする」とか何とか言いながらごんが何かやってたら、復活しました!

ごん「じゃ、えーと、いくらにしときましょうか」
田尾「しょうがないのー。そこの段ボール箱の中にススムんとこのミカンがあるけん、3つ持って行け」

 大変な出費だが仕方がない。とりあえずこれで、年末の仕事ができる状態になった。さ、今日はもう寝て、明日からジタバタするぞ。「明日からダイエットする」言うやつはたいていできんのやけど(笑)。
2011年12月19日(月)

 土曜日の夜から日曜日の朝にかけて上村さんとオカタニのせいで(笑)徹夜状態になったにも拘わらず、日曜日は東京に行って勝谷さんたちと秘密会談。その日の夜は午前3時くらいまでホテルで仕事をしてて、月曜日の朝の飛行機で高松に帰ってきて引き続き仕事をしていたら、夕方、さすがにコトンと意識が落ちました。歳やなー。あと1ヵ月くらいで56になるわ(笑)。

 けど、40代頃からの自己流メンタルトレーニングのおかげで「人間の死亡率は100%である」ことを受け入れられるようになったから、まあ50過ぎたらいつ死んでも仕方がないと思っているし、「安全で安心な社会」なんてあるわけがないことも受け入れられるようになったから、自分や家族の身に突然の理不尽な不幸が訪れても半分以上は「運命だ」と思っているので、まあジタバタせずにやっていきます。あ、上原ー、映像制作2本、全部年内に仕上げるから今週末からジタバタするぞー。

 などと思いながら、東京出張中にただの「ノート」と化したパソコンを家に帰って繋いでメールを見たら、佐伯とW部から「mar-pa」情報が届いていた。見ると、W部が「お探しのCD、ヤフオクに出てますよ。Lyric Stone、入ってます」との情報をつかんできてるじゃないか。添付されたアドレスから入っていくと、おおー! ほんまに出とる! しかも、情報を見ると「入札件数ゼロ」だ(笑)。私はヤフオクなんかやったこともないのだが、ここは何とかチャレンジしてみないといけないのではないか。

 …というわけで何かクリックしていったら、いろんなものを打ち込まないといけない画面が出てきた。その頭の何かIDを入れないかんところで、メールアドレスとか書いているところにアドレスを入れたら「使えない文字が入っている」とか表示されていきなりつまずく。あー、何かめんどくさい(笑)。いかんいかん、こんなところで悩んでる前に、あしたの授業の準備で資料をプリントアウトせないかん。仕事が先じゃ、と思って家のプリンターにパソコンを繋いでプリントしようとしたら、プリンターがウンともスンとも言わんでないか。つい3日くらい前にはちゃんとプリントされてたのに、何が起こったのだ。

 私も学習してきたので、電源を切っては入れ直し、パソコンを終了しては起動し、あれもこれもチェックしたのに、全然反応しない。パソコン内のプリンターのアプリケーションをチェックしたら、ちゃんと「プリンタの準備が整いました」となっているのに、プリントをクリックしたらすぐにエラーが出る。プリンターの液晶はエラーが出ずに正常のまま反応なし。仕方なくごんに電話をしたら「見てみないと、電話では何とも…」と、まあ当然の返事…というわけで、明日早朝に大学に行ってプリントアウトして準備せないかんハメになったので、ヤフオクどころでなくなったわ。W部ー、1000円ぐらいで落札しとってくれてもええぞー(笑)。
2011年12月17日(土)

 しえーっ、10日もほったらかしにしてたら勝谷さんから安否確認が来た(笑)。とりあえず、安全ではあるけど安穏とはしていられない日々がもうちょっと続きます。

 先週は毎日の授業といつも抱えている原稿に加えて、インタレストの年間活動報告作品の制作で頭を悩ませ続けていた。10分くらいの活動報告DVDを作らないといけないのだが、ネタもストーリーも決まらないまま、水曜日のインタレスト編集会議で「もう間に合わんので、とりあえず土曜日に小豆島のロケに行く。続いて翌日日曜日に、その素材を使って映像制作に取りかかる」と決めて、トミーが段取り係に就任した。準備はまず、ロケに行ける学生を確定し、車が2台になるようならフェリー代がもったいないので人間だけで小豆島に渡って現地で7〜8人乗りのレンタカーを調達する。1台の車で行ける人数なら私の車で行く。準備物は、ビデオカメラ2台、三脚1本、テープ2本と充電満杯のバッテリー。あと、デジカメを適当に数台。

 で、私はトミーに準備を任せて週末まで毎日、作品の構成を考えながら苦しんでいたのである。報告作品制作は原則として4年生の仕事であるから、作品はインタレストの4年生を全員出演させるものにしたい。ところが、前日になって4年生6人のうち何と4人がロケに行けないことが決まって、まいったなあ、ロケの映像を中心に制作すると、6人のうちの2人ばっかりが出ることになってしまう。しかし、みんなが集まれる日を調整していたら、年内に作り上げないといけない作品が絶対間に合わない。どうする? ロケ前日の夜、答が出ないまま家からトミーに準備物等の確認電話をしたら、

トミ「今から揃えるんですけど…」
田尾「もう夜やぞ。ビデオカメラとか、学科事務室にあるんだろ。今から学校に行っても、学科事務室の鍵を持ってる先生、誰もおらんぞ」
トミ「だから今から先生んとこ行って鍵を借りて大学に行って取ってこようと…」
田尾「もう夜の10時やんか」
トミ「いや、でも行きます」

 責任感が強いのはええけど、こんなになる前にやっとけよ。ほんまに、「キワキワになるまで動かん」ことまで俺から学んだんか(笑)。

 という直前ドタバタを明けたロケ当日の土曜日の朝7時半、小豆島行きフェリー乗り場に私を加えて5人が集合した。4年が田村と岡内の2人。当初より来られないことが決まっていた金藤、小野、マッテオに加え、直前でトミーも来られなくなった。加えてにぎわいに3年の溝渕、2年のサキ(トミーの妹)が参加。まずは、準備物確認を兼ねて「とりあえず、出発風景からビデオ回しとけ」と指示をしたら、

溝渕「先生、テープがありません」
田尾「テープ忘れて来たんか! しゃーない、今から買いに行ってたらフェリーに出発時間に間に合わんから、小豆島で買おう」

  この時点で、出発風景から組んでいくという作品構成案、崩壊(笑)。仕方なく、フェリーの中で構成を考え直すとともに、ちょっと教育的指導を。

田尾「ええか、誰か担当がテープを忘れるという初歩的な失敗をしてしまった時、すぐに“あんだけ言うたのになんしょんや! どうするつもりや!”とか言うて失敗を責めるやつがおる。けど、何ぼ責めても問題は何も解決せんのはわかるの? リーダーはな、どんなアクシデントが起きても、それが明らかに誰かのミスだったとしても、一番に“どうすればこの事態を切り抜けられるか”を考えるんぞ」

 フェリーの中で道中1時間にわたって、失敗をカバーする時の考え方やリーダーの持っておくべきメンタリティなどを講義していたら、あっという間に小豆島に着いた。

 9時過ぎ、小豆島のホームセンターが開いていたのでテープを購入。それから1カ所目のロケ地に行ってカメラを回していたら、

岡内「先生、もうバッテリーが終わりそうです」
田尾「何でや。まだ20分ぐらいしか回してないやろが」
岡内「でもほら、もうカラッポ寸前の表示が出てます」
溝渕「たぶんバッテリーが古くてダメになってるんですよ」
田尾「予備のバッテリーは持ってきてないんか」
サキ「1つあります」
田尾「1つか。それも20分しか持たんかったら、ロケの途中で切れるのー。しゃーない、ホームセンターに戻ってバッテリー買おう」

 15分くらいかけて再びホームセンターに引き返す。ところが、ビデオカメラが古いためか、これに合うバッテリーがないことが判明!

田尾「これは新しいビデオカメラごと買うしかないんか…」
岡内「カメラごと買うんですか!」
田尾「もったいないか。よし、今日はカメラ1台だけで撮ることにしよう。ほなバッテリー2つで、仮にどっちも20分しか持たなくても40分は撮れるわ」

 それから再び第一のロケ地に帰って、取材風景を撮った後、山の岩を撮影することになった。

田尾「三脚の出番じゃ。岡内、三脚にカメラを据えて、あの岩を下からグーッと上にナメて、最後寄っていってアップにして10秒止めて撮れ」

 岡内が三脚を出して、カメラを固定しようとした。その時、

岡内「先生、三脚の天板がありません。カメラが固定できません」

 神はどこまで我々に試練を与えるのだ…というか、いったい何を準備して来とんじゃー! 

サキ「すみません。全然ダメですね」
田尾「かまんかまん。誰かを責めても何も解決せんのやから、まず解決策を考えよう」
岡内「さすが先生、さっそく朝の講義の実践ですね。勉強になります。で、どうしましょう」
田尾「そやの、まずトミーに電話して“もう谷川米穀店には連れて行ってやらん!”って言う」
岡内「めちゃめちゃ責めてますやん!」
田尾「仕方がない。岡内、お前、三脚になれ」
岡内「え?」
田尾「全身を人間三脚にしてカメラを動かす。下から上に上げて、アップに寄っていって、そこから横にゆっくり振っていく。プルプルするなよ!」
岡内「ひえー!」

 岡内のヒジが曲がらんようになるぐらいの努力で、何とか1日、切り抜けました。さらにもう一つの難問の「4年が2人しか映っていないロケ映像」は、これまた斬新な方法で切り抜けることにしました。

田尾「銚子渓に行ってサルを撮るぞ」
田村「何に使うんですか?」
田尾「4年生を全員、サルにする」
田村「え?」
田尾「いろんな動きのサルを撮って、それに4年を一人ずつ当てはめる。出演者紹介のところで『岡内』いうて出たら岡内みたいなサルの映像を流すんじゃ。今日来てない4年も全員サルにする。それで解決じゃ」

 何というええ加減な解決法(笑)。それからみんな、銚子渓でわんさか出てくるサルを必死で観察し、岡内みたいなサル、田村みたいなサル、金藤みたいなサル…を探す。

岡内「先生、あいつ絶対ボスザルですよ」
田尾「よし、ビデオで追いかけろ。あいつはトミーじゃ(笑)」
田村「マッテオはどうします?」
田尾「イタリア人みたいなサルを探せ」
溝渕「そんなやついませんよ」

 とか言っていたら、離れた道ばたで面長で彫りの深い顔をしたサルを発見した。

田尾「マッテオがおったぞ!」
田村「あー! ほんと! マッテオだー!(笑)」

 ……などということをやってまして(笑)。翌日日曜日は朝8時半から、ロケに参加できなかったトミーと金藤を連れて上原んちに行って編集に取りかかりました。映像と写真を見ながらその場で構成を考えるという有様になったため、結局この日は最初の数分だけしか仕上げられなかったんだけど、紆余曲折を繰り返しながら、なかなかすごいデキのオープニングが仕上がりましたぜ。

 ちなみに、途中で、あるシーンにぴったりのBGMをみんなで考えていた時、突然電流が走ったようにある曲を思い出しました。mar-paの『Lyric Stone』! かつて、暗黒舞踏集団「白虎社」が大作『ひばりと寝ジャカ』の中の「内臓の虎」の場面で使ったBGM。「知らんわ!」というツッコミが絶対入るところですが(『恐るべきさぬきうどん』第2巻にもちょっと書いているけど)、実は私と上原はもう20年くらい前、白虎社の香川公演を実現した仲間なもんで(笑)、この曲を思い出した瞬間、確実にテンションが跳ね上がりましたね(笑)。でも、クリアな音源がどこにもないの。上原は確かに持ってたはずのmar-paのCD2枚のうちの『Lyric Stone』が入ってる方を紛失してるし、私はカセットテープに入ってるのしか持ってない。ユーチューブにはライブの音を録ってるのがあったけど、あのすごさが半分以下しか伝わって来ん。アマゾンでも全然引っかからんのやけど、誰か持ってません?

2011年12月7日(水)
 昨日は久しぶりに爆睡して、朝、家を出るのが8時半頃になった。火曜日の私の授業は11時10分から。いつもは授業が11時10分からでも7時台か8時台には研究室に入っているのであるが、「今日はこれからがもうにうどん食いに行って、10時前に研究室に入るくらいにゆっくりするか…」と思って、8時半頃家を出たのである。

 駐車場から車を出してマンションの前の細い道に出たら、そこにゴミ収集車が止まって道をふさいでいた。作業服を着た男の人3人が、うちのマンションのゴミ置き場から必死にゴミ袋を収集車の後ろに放り込んでいる。そのうちの一人が後ろに私の車が来て通れないで止まっているのに気がついて、全力で作業をしながらこっちに向かってちょっと会釈をして、引き続きどんどんゴミ袋を車に放り込んでいる。

 私は、もう一回目が合ったら手を振るなりして「いいですよ。終わるまで待ってますよ。皆さん方のおかげで私ら快適に生活させてもらってるのだから、全然気にせずに作業をしてくださいよー」という気持ちを伝えようと思っていたのだが、彼らは作業に全力でそれから全然こっちを向いてくれん。しばらくして作業が終わり、彼らは駆け足で車に乗り込んだ。乗り込み際に作業員の1人がもう一度こっちにお辞儀をしたのだが、私が軽く手を挙げたのが見えたのかどうか…。

 それからゴミ収集車はその先の本線道路に出て左折した。私もそのあとについて本線道路に出て同じく左折した。ゴミ収集車はその先のマンションの横に止まった。ゴミ収集のためにまた作業員の3人が車から降りてきた。そのうちの一人が、後ろから来ている車がさっきの私の車であることに気がついて、今度は帽子を取ってこっちに向かってお辞儀をしたので、私は軽くほほえみながら手を挙げて「ご苦労さんですー」と言って、あの作業員の皆さんがそれで朝からさわやかな気持ちになってくれていたらとてもうれしいなあ、と思いながら、私は収集車の横を通ってがもうに向かったのです。

 車で走っていると、いろんなところでゴミ収集車や、宅配便の配達中のトラックや、いろんな仕事中の車の一時停車に道をふさがれることがある。でも、頑張って働いている人たちの気持ちになったら、いらついてクラクションを鳴らしたりは絶対にしたくない、といつも思っています。でも、もものすごく急いでいる時に道をふさがれたら、ちょっとイラッとするかもしれないから、そうならないように、いつも時間にものすごく余裕を持って動くように心がけている私です。別にええカッコ言うてるんじゃなく、心を平穏に保って生きるための自分のルールなのです。よかったら皆さんもぜひ。何か、だんだん心が穏やかになりますよ(笑)。

 それからがもうでうどん食べて大学に行って研究室に着いたら、ドアの取っ手に何か紙袋が掛けられていた。爆弾かもわからんから(笑)恐る恐る中をのぞいてみたら、メモと一緒にマフラーが入っていた。まいったなあ、こんなところでマフラーをプレゼントされても…と思いながら取り出したら、俺のマフラーやないか。メモに、多田スシ子から「これで田尾さんの鯉丹後に行く機会を1回奪ってしまったかもしれんけど…」云々と書かれていた。

 2週間前の土曜日、ものすごく忙しいのにインタレストのOBたちが10数人集まる忘年会みたいなのに呼ばれて、「長居はできんぞ」と言いながら三次会まで付き合って(泣)、最後に4人で鯉丹後でラーメンを食って帰った。その時、鯉丹後にマフラーを忘れて帰ってしまったのだが、なかなか取りに行けないままになっていたら、スシ子が取ってきたらしい。今日は朝からほのぼのと暖かい心持ちやのー。

 授業を終えて夕方は、トミーと金藤とサキと4人で清水屋やはまんどにインタレストを配りに行って、「せっかく西の方に来たから」と思い立って、仁尾の「みかんの里」に行きました。仁尾の曽保(「そう」とか「そお」とか発音します)は、みかん畑がいっぱいあって、「みかんの里」はそこで採れたみかんの一部を直売する店。店のネーミングはイマイチだが(笑)、曽保のみかんはとにかくうまい。私の中では断然香川県一だ。中でもススム(私の高校の時の同級生)んとこのみかんは群を抜いてうまい。けど、いつもススムのみかんがあるわけではないので、私は「みかんの里」の前に車を止めて、そこからススムに電話をした。

田尾「田尾でーす」
スス「おー、久しぶりやのー」
田尾「今、みかんの里に来とんやけどのー、ススムんとこのみかんも出とんか?」
スス「おー、ちょうど出したとこじゃ。8番の番号書いとるやつじゃ。クミハシいうて名前も書いとるきん、すぐにわから(わかるわ)」
田尾「今年はうまいんか」
スス「おー、今年はまあええのができとるわ」
田尾「ほな買うて帰るわ」
スス「すまんのー」

 すまんのーと言われることはない。「ある」というだけでラッキーだ。ススムんとこのみかんは、友達やから言うんでない、ほんまにずば抜けてうまいんじゃ。試食のみかんがあったのでみんなに食べさせたら、

トミ「何これ! めちゃめちゃうまい!」
金藤「ほんとや! めちゃおいしい!」
田尾「ええか、きみら。ススムんとこのみかんを食べずして、みかんは語れんぞ」
トミ「わかるわかる!」

 まあそういうことです。店は仁尾の田舎にあるのでお客さんもあまり来ないこともあってか、店に入ると客は私らだけ。中では店のおばちゃんら4人が井戸端会議に花を咲かせていたが、(私が段ボールの箱買いをするとわかったらえらい相手してくれたけど・笑)たぶんおばちゃんら、あのススムのみかんの素晴らしい付加価値をあまりわかってないと思う。

 ついでに言えば、仁尾町を擁する三豊市は市内各所でいろんな果物栽培が盛んなことを受けて「フルーツ王国」というプロモーションをやっているのだが、地域で採れる果物を全部同じようにPRしているところを見ると、その中に飛び抜けて付加価値のあるうまいやつが潜んでいることに、たぶん気がついてないと思う。

 ちなみに、あの飛び抜けてうまいススムのみかんを私は毎年のように箱買いするのだが、時々うまく当たって買える「袋付きで育てられたやつ」は、さらに突き抜けてうまい! うますぎる! さらにさらに、何年かに1回ぐらい、天候のせいなのか何なのか、神の仕業としか思えないような奇跡的にうまいのができることがある! 5年くらい前、私は1回それに当たった。全国に有名なみかん処は数あるが、あれを超えるものには未だに出会ったことがございません。

 というわけで、今日はススムのみかんを1日に10コぐらい食べました。「インシュリン分泌不全」はすでにほぼ克服しています。フィフティーショルダーも経験者のおじさんにストレッチのやり方を教えてもらってやっていたら、みるみるうちに85%くらい回復しています…と言い訳をしておいてと。
2011年12月4日(日)

 ひえー、何か生まれて初めて、仕事中に視力が落ちてきたわ。

 金曜日の夜から土曜日の朝にかけて徹夜して、土曜日はソファで1時間半ぐらい仮眠して、夕方から食事会のハシゴ。しかし深夜0時頃から朝7時まで爆睡して日曜日になりまして。日曜は朝9時から上原んちで映像編集の仕事に取りかかって、昼、「あづま」でうどん食ってまた編集にかかっていたら、夜の8時頃から視力が落ちてきた。私がいろいろ指示をしながら上原がパソコン上で編集していくのだが、パソコン画面の文字に明らかにピントが合わなくなってきて…。ま、しかしおかげで、この1週間で企画もの4本のうち3本にめどが立ち、書き物7本のうち3本が終わったわ。「おかげ」という言葉に自分の中で違和感があるけど(笑)。

 そういうわけで『インタレスト』最新号、さっそく間違いの指摘がありまして(笑)。

(1)「岩肌宣言」の中のちっちゃい地図。「丸山島」の位置が正しい位置より5ミリほど右斜め下になっている。
(2)「岩肌宣言」の中のちっちゃい地図。「殻をかぶった奇妙な岩」の位置が、正しい位置より5ミリぐらい真下になっている(半島の反対側やがな!)。
(3)「香川県民の政治家&行政リーダー認知度調査」の中、二代目県知事「金子正則」氏の名前が2カ所、「金子政則」になっちゃってた。故人ですが、すんませんでした。

 よし、今のところまだ3カ所だ。

トミ「そこ、安心するところじゃないんですけど」
田尾「すんません…というか、我々全員の目が節穴だということやぞ」

 まあ、こんな経験を積み重ねながら情報発信の厳しさを身にしみさせていってくれ、と、学生と私自身に言っておこう。

 あと、先日、10数人の社会人に最新『インタレスト』を配って見てもらった時、「香川県民の政治家&行政リーダー認知度調査」の結果を見て、やっぱり多くの人が「知名度の低い政治家」という視点で見てしまうことがわかった。あれは「私たちが選んだはずの政治家を知らない県民」という視点を提示したつもりだったのだが、改めて「政治家を責める」というメンタリティが根強いことを痛感しました。

 以前もどこかで書いたけど、政治家というのは国民、というより県民が自分たちの代表として選んだ人たちなのである。ということは、例えば国会議員がバカなことをやったりした時、今は「100%その国会議員を責める」という世論であるが、どう考えてもその国会議員を選んだ県民にも「製造者責任」があるはずなのである。ひどい国会議員を辞めさせるための決定的的権限を持っているのは、その国会議員の選挙区の住民なのである。

 というわけで、有権者にその原点に帰ってもらうための小さな作戦として、国会議員の言動を報道する時に必ず「誰が選んだ議員か」をセットでくっつけてくれたらいいのになあ、と思っています。例えば、

菅直人(東京都武蔵野市、府中市、小金井市)
仙谷由人(徳島県徳島市、名東郡)
鳩山由紀夫(北海道室蘭市、登別市、苫小牧市、伊達市、胆振振興局管内、日高振興局管内)
小沢一郎(岩手県花巻市、北上市、奥州市、和賀郡、胆沢郡)
小宮山洋子(東京都)
安住淳(宮城県石巻市、東松島市、大崎市、遠田郡湧谷町、美里町、牡鹿郡女川町)
一川保夫(石川県)

とかいうふうに「製造責任者」をみんなに知らせるようにすると、政治家を非難する時も、主語が政治家の「菅直人、辞めろ!」ではなくて、主語が「選んだ人」になって「武蔵野市と府中市と小金井市の20歳以上の男女全員に問う。あなた方が選んで送り出した政治家が日本の国をこんなことにしてしまったじゃないか。次の選挙であなた方がどうするか、見させてもらいます。投票しない人も同罪ですよ」というメンタリティが少しずつ芽生えてくるのではないかと。だってそうならないと、どんなにメディアが菅直人バッシングをしても、武蔵野市と府中市と小金井市の20歳以上の男女全員がどうにかしてくれないことには、根本的に国会議員を辞めさせられないんだから。

 代議制の間接民主主義は、やっぱり選挙区の有権者が半分くらいは責任を負うべきじゃないですかねえ。時間かかるだろうけど、何もしなかったら無限に時間かかるからねえ…みたいなことを、ちょっと『インタレスト』に潜めてみました。ちょっとだけですけどね(笑)。
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