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2007年09月の日記
2007年9月29日(土)

 気温25度いうのは「寒い」んか(笑)。30度以上に慣れたら、本来快適であるはずの気温に体調を崩されて、昨日の午後から急に目の奥あたりがズーンと重くなって、横になったら1時間半も寝てしまって、夕方だというのに寝起きの顔でテレビに出てしまいまして。その上、今日はシンポジウムのパネリストを頼まれていたのだが、15時頃からの予定だったのが、前日に来たメールを見ると11:30から拘束される内容になっていて、あわててその間にやる予定だった仕事を夜通しかけて取り組んで、かなり無理をした体調でシンポジウムに出てきたのである。

 テーマがですね、私は全然興味のない「地域ブランド」。「四国をブランド化して活性化を図る…みたいな話」と聞くと、私のテンションがうなぎ下がりになるのがわかるでしょ?(笑)「具体的な目的」と「その目的を達成するのに最も有効な手段」というシンプルな因果関係が置き去りにされている典型的なテーマです。

 例えば「四国の観光客を増やす」という目的を掲げたら、それを達成するのに有効な手段を有効な順に並べても「ブランド化」は上位に入ってこない。例えば「四国の企業収入を増やして雇用を創出する」という目的を掲げても、それを達成する有効な手段の上位に「ブランド化」は入ってこない。「四国の人口を増やす」という目的を掲げても、それを達成する有効な手段の上位に「ブランド化」は入ってこない。「お年寄りが住みやすい地域を作る」「自然豊かな癒しの地域を創出する」「文化の香りあふれる地域を創出する」…いろんな所で掲げられている「目的」らしいものを思いつく限り挙げても、どれもその目的を達成するのに最も有効な手段の中に「ブランド化」は入ってこない。上に書いたどの目的も、達成するためには先に取り組むべき重要なことがたくさんあるのだから、普通に考えれば、まずはそっちに全力を挙げるのが順番だと思う。

 もちろん、やらないよりはやった方がいいことはわかっているが、優先順位が高い手段か? と言われれば、たぶん違う。もしやるとすれば、
(1)優先順位の高い手段はすべて取り組んできて、もうすることがない場合。
(2)お金と時間が余っている場合。
(3)行政や学者や研究機関といった、ビジネスとしてのマーケティング成果に責任のない方々の取り組みの場合。
くらいしか思いつかないが、今、全国の自治体で地域ブランド、地域ブランドと言っているのは、たぶん(3)ではないかと思う。成果目的がなくて、やることが目的になっている事業ですね。

 私は「地域ブランド」「地域のブランディング」という話を聞いた時、最初に連想したのがかつての会社の「CI」のブームでした。あれはバブル期とほぼ同じ時期でしたから、たぶん(2)のパターンです。CIブームの結果はご存じの通り、企業の活性化ではなく、一部の例外を除いて乱暴にまとめると、広告代理店とCIコンサルタントが儲けたことと、多くの会社に新しいロゴマークと会社案内の豪華なパンフレットと二度と読まれない分厚いコンセプト冊子が残っただけです(笑)。民間は自分のお金だからもうそうそうだまされない。でも行政は「他人のお金を使っている」というメンタリティだから心配です。

 とりあえずそういう考えの私なもんだから、地域ブランドに真剣に(?)取り組んでいるであろう皆さまの中に入った今日のシンポジウムはつらかった(笑)。終わったあと、仕事が立て込んでたので早々に引き上げようとしてたら、以前個人相談を受けた青年(あの地産地消商品とマーケティングで混乱してた彼)が会場にいて、帰ろうとしている私のところに来て言った。

青年「田尾さん今日、体調悪そうでしたね」

 んー、体調も悪かったけど(笑)。当日お越しの皆さん、「そっち」に向かって乗れなくてすみませんでした。地域ブランド推進の会には、もう呼ばないでください(笑)。
2007年9月25日(火)

 あんまり阪神のことばっかり書いていたら阪神ファンかと思われてしまうが(もうええっちゅうに)、6時00分、慎重に例のアイスを食べたらいきなり阪神が1点取った。やっぱりこれか! と思っていたのに、誰か動いたろ!(笑)

 はい。阪神優勝の可能性は、

(1)阪神が残り7試合を7連勝して、巨人が残り3試合を1勝2敗、中日が残り8試合を5勝3敗。
(2)阪神が残り7試合を6勝1敗で、巨人が残り3試合を3連敗、中日が残り8試合を4勝4敗。

 この2つだけになりました。ちなみに中日が優勝するには、

(1)巨人が3連勝したら、残り8試合を7勝1敗で優勝。
(2)巨人が2勝1敗だったら、6勝2敗で優勝。
(3)巨人が1勝2敗だったら、5勝3敗(阪神が1敗すること)で優勝。
(4)巨人が3連敗だったら、4勝4敗(阪神が2敗すること)で優勝。

 たぶん今、巨人が一番有利みたいだ。さ、心の置き場所を定めて野球以外のことを書こ。

 朝、ロケハンしながら大学に行く途中で善通寺の白川に行きました。店の横の空き地みたいな駐車場に車を止めて店の方に歩いていったら、道沿いのそれまで壁だったところに「出口専用」って表示が出とる。「誰がこんなとこから出てくるんや」と思って入り口側に回ったら、入り口の横の壁だったところに窓ができて、そこからうどんを打っちょる山下くんと目が合った。え? え? どこでうどん打っちょんや? わけがわからんまま戸を開けて店に入ったら、店の中の向きが変わっていた! 

山下「これ、今日から。一週間で突貫工事で改装した。団長初日の客ですよ」
田尾「ほんまか!」
山下「H谷川君もまだ来てないきん、これ知らんで」
田尾「うー…初めてH谷川君より先に新しい情報に出くわした…」
山下「泣かんでええがな」

 ま、泣いてはないが団長の面目、ラッキーで躍如。善通寺白川、改装オープンです。店内のレイアウトが反時計回りに90度、変わってます。一瞬何事が起こったのかわからなくなります(笑)。改装初白川、釜から上がるのを待って、メニューにない釜かけにして大を食って、「出口専用」のとこから出てきました。大学で用事を済ませて、2時からRNCラジオで小つるさんの番組に出て、冒頭に戻ってサヨナラ負けを確認して、家内が「もう食べてもええやろ?」いうてアイスを食ったので私ももう一個食って、もう6つしか残ってない。さ、今晩は仕事がはかどるぞ。
2007年9月24日(月)

 後期の準備も大詰めを迎えたのに、この期に及んで準備してきた講義計画の1科目分が、取材旅行に行けなかったこともあって資料不足で丸ごと一から作り直しという大惨事。夜7時過ぎに苦しみながら資料を求めて旭屋書店に行って、腕組みしながら書棚をにらみつけていたら、笹木から電話がかかってきた。

笹木「あのー、アイス10個買ったんですけど、今からお持ちしてもいいですか?」
田尾「ほんまに買うたんか!」
笹木「いやね、どうかとは思ったんですけど、今日の負け方を見てこれは絶対アイスのタタリやと思って」

 説明するまでもないが、8回裏に藤川が打たれて逆転負けという、悪魔の仕業としか思えん結末。「野球はしばらく休む」と宣言した私も、さすがにこの展開には一瞬、槍を持って尻尾の先に矢印のついた目つきの悪いちっちゃい黒い生き物の存在を感じた。

田尾「今、旭屋でおるんやけど」
笹木「ほなそこまで持って行きます」

 雨の中を、スーパーの袋に例の緑のアイス10個入れて笹木が飛んできた。

笹木「5連敗で最後がこれですよ。絶対僕らのせいですよ」
田尾「わかった。このままでは全国の阪神ファンを敵に回すことになる。明日からちゃんと、慎重に1個ずつ食べる。けどあと9試合になったぞ。アイス10個あるということは、とりあえず1個は今日食べてもええんか?」

 えーと、辛抱できんで今晩1個食べました。ええのかこれは? また何かいらんことしたか? 今日はええやろ? 明日から、試合の前に1個ずつ。2個食べた時は負けたから、絶対1個ずつ。商品名を言うとく。明治乳業の「ソーダッシュ・メロン」じゃ。うまい。俺だけが食べるからな。みんな、ソーダッシュ・メロンに関しては頼むけんいらん動きをせんとってくれ。どうしても食べたかったら、メロン以外にしてくれ…って、アホです私ら(笑)。
2007年9月22日(土)

 勝谷さんから「阪神が負けたんは田尾さんが辛抱できんでアイスを食ったからや!」というメールが来た(笑)。阪神ファンの法則に「筋金入りの阪神ファンは他人の行動にも敗因を求める」という項目を追加しといてください。

 あと、長年の暗黒の時代を経験してきた阪神ファンの傾向として「常に悲観的な状況を頭に置いておく」という習性があることも付け加えておく。常に悲観的な考え方をしていると、よく解説者らが言っている「残り試合数が多い方が有利」みたいな話が全くでたらめで気休めでしかないことにすぐ気がつく。現状を冷静に見てみましょう。阪神と中日と巨人は引き分け数が違うために、ゲーム差なしでも勝率に差が出てくるのはおわかりですね。では、負け数の差によって順位がどうなるのかを出してみます。

 まず、3チームとも負け数が同じになると、勝率で順位は
(1位)巨人
(2位)中日
(3位)阪神
となります。

9月22日現在の負け数は、
中日…58敗(残り試合11)
阪神…59敗(残り試合10)
巨人…61敗(残り試合6)

 ここからです。まず、阪神と中日の関係。阪神は、負け数が中日と同じだったら中日の方が勝率で上になります。しかし阪神の負け数が中日より1つ少なかったら、阪神が勝率で上になる。そこが「損益分岐点」(笑)。ということは今、負け数が逆に1つ多いので、実質「ー2」という状態です。

 次に阪神と巨人の関係は、阪神が巨人より負け数が2つ多くても、勝率は阪神が上になる。でも1つ多いだけだと巨人が上になる。今、負け差が2だから、いわば損益分岐点上にある。実質「±0」の状態。負け差があと一つ詰まったら終わり。このままの差で行ったとしても、残り試合数で多い4試合に全勝しないと巨人より上に行けない。

 ついでに中日と巨人の関係を見ると、中日は巨人と負け数が同じなら巨人の下になるけど、負け数が1つ少ないと巨人の上に行く。今3つ少ないから、中日は巨人に対して今、「+2」の状態。さっき阪神が中日に「ー2」とあったのを見て中日は阪神に対しても今「+2」かと思うかもしれないけどそれでは勝率で阪神が上なので、実質は阪神に対しては今「+1」。んー、ややこしいな。巨人が残り6試合を6連勝した時のシミュレーションをすると、ちょっとわかりやすくなるか?

阪神…6連勝+4連勝
中日…6連勝+3勝2敗
巨人…6連勝

 で、勝率で阪神が優勝するんじゃ(これで勝率差で1位阪神、2位中日、3位巨人。いずれも負け数一つで上と順位が変わる)。阪神は残り試合で巨人と同じだけしか負けられん(4試合も多いのに)。さらに中日には2つも多く負けてもらわないかん。これ見たら、明らかに阪神が一番不利やろ? 

 というふうに、辛苦をなめてきた阪神ファンは悲観材料を先に頭に置いて、心の平穏を保つ努力をしているの(笑)。ただの机上の皮算用であることは十分承知の上でね。あー、しばらく野球忘れとこ。あ、アイスは食べないかん。笹木ー、あと10試合やけん10個いるぞ(笑)。
2007年9月20日(木)

 こないだ、あるところからお米を5キロもらっちゃって。よって、「魚沼産コシヒカリ大作戦」のスタートは約1カ月遅れることになりまして(笑)。小市民やからな。もらったものは消費するんじゃ。

一昨日、笹木から電話があった。

笹木「例のアイス、入手しましたんで差し入れに行きます」

 こないだの「フランス料理の夕べ」の時に何かの流れでアイスの話になって、私が「かき氷アイスの中に丸く白いアイスクリームが入ったやつが大好き」とかいう話をしていたら、

笹木「田尾さんが絶対好きそうなアイスを発見しましたよ」
田尾「どんなやつや」
笹木「かき氷とアイスクリームのコンビなんですけどね、かき氷がメロン系の緑」
田尾「おー! それは貴重品じゃ!」

 とかいう、フランス料理の席上で出る話ではないチープな話題で盛り上がっていたのだが、それを入手して持ってくると言うのだ。

田尾「うわー、昨日イオンでアイス10個も買うたばっかりや」
笹木「5つ買ってるんですけど、冷凍庫に入りますかね」
田尾「かまん。入らんかったら昨日買うたやつ捨ててでも入れる」

 火曜日の夜、さっそく1つめを食べたら阪神が勝った。水曜日の夜、2つも食べたら阪神が負けた(阪神ファンは何でも勝ち負けと連動させるという習性がある)。今日は試合がないので、あと2つは明日から1つずつ食べて阪神連勝、飛んで29日はがもうでうどん食って広島に勝つ、という計算までしてたのだが、辛抱できんで今晩1つ食べてしもた。子どもか俺は!

 今季の阪神は明日から9連戦と、1日空けて3連戦で終了。当面のライバルの中日は8連戦、2連戦、1戦、2連戦というエンディング。ちょっとだけ中日有利かな? という日程だが、ふと他球団の終盤日程を見ていたら残り試合の多いヤクルトと横浜が大変なことになっていた。どちらも「10日間で11試合(ダブルヘッダーが1日)」という、大リーグみたいな日程が入っている。たぶん本拠地にドーム球場を持ってないので雨で順延が多かった上に、今年はクライマックスシリーズが入ったのでこんなギュウギュウ日程が残ってしまったのだ。しかしこれ、もし上位3球団にこの日程が入っていたら、ものすごい首位争いになってたやろなあ! ま、ヤクルトと横浜では、何か給食で嫌いなのが出て昼休みにみんなが遊んでる時もずーっと教室でまだ食べてるやつみたいな、「気の毒やなあ」で終わってしまうけど(笑)。

 今日は昼過ぎ、インタレストのイラスト制作の打ち合わせで、ごんと一緒にイラスト担当の野添(女子学生。通称ステファニー)と合流。

田尾「こいつ、ステファニーと名乗っとるけどベタベタの丸亀人や」
ごん「あれですね、スザンヌみたいなもんですね」
ステ「スザンヌより私の方がずっと先ですからね!」

 学生仲間は彼女のことを「ステファ」と呼ぶ。私は口にするのも恥ずかしいので「野添」としか呼ばない。ちなみに携帯のアドレスには「ステ」と入れている。
2007年9月17日(月)

 空は高いが曇り気味だったので、1日の始まりに峰山に…と思って窓を開けたら、空気がぬるいサウナ状態。外に出るのをやめた。仕事が山積みなのに、こんなところで頭痛でも起こしたらさっぱりいかん。今日はテレビも見ずに一日中デスクワークに没頭して、夕方、さすがに体に「なまった感」が充満してきたので、家内とイオンに買い物に出かけた。清涼飲料水を買い込んで、やきそばの王者(私比)富士宮やきそばを見つけたので2袋買って、お菓子コーナーで落花生を発見したので手にとって裏を見たら何種類か並んでる商品全部「生産地・中国」とあったので買うのをやめる。

 買い物を済ませて一旦商品を車に積んで、イオンの中にある回転寿司(高松中の回転寿司の中で今一番のお気に入り)に行って、ウナギが回ってきたので取ろうとしたら立て札に「中国産ウナギ」と書いてあったので取るのをやめる。

 別に健康に神経質なわけではない。ただ、ささやかな抵抗をしてるだけだ。もちろん知らないうちにあちこちで中国産の食材を食べているだろうこともわかっている。ただ、ささやかな抵抗で「中国産」とわかっているものは食品だろうが電化製品だろうが日用品だろうが、買わないことにしているだけだ(国産のメーカーが問題を起こしたらよく不買運動が起こるのに、中国産商品の不買運動のニュースは聞かんなあ。消費者団体は中国産はおとがめなしなんか? それともどこかで不買運動が起こってるけどマスコミが止めてるのか?)。福田さんが総理になったら今より中国に寄っていくのかもしれんが、私の中では「政治は5%」だから、個人の生活レベルでささやかな自己主張と自己満足をするだけよ(笑)。国産、ちょっと高いけどさ。

 こないだ、魚沼産のコシヒカリを買って食べたら、やっぱりむちゃくちゃうまいなあ。で、家族会議で(家内と2人ですが)我が家はこれから死ぬまで米は魚沼産コシヒカリかそれに準ずるうまい米を食べようという話になりました。うちは2人とも、酒は飲まないしお金のかかる趣味は持ってないし、家に大金を掛けるつもりはないし、旅行はこの歳になってやっと行けるようになったけど、長い間「贅沢」とは縁の遠い生活をしてきた。ちなみに私がずっと毎日仕事で遅く帰っていたために知らなかったのだが、こないだ家内に話を聞いたら、子どもが幼稚園から小学校低学年の頃、家内が子ども2人を連れて近所の今はなきスーパーのうどん屋「さんわ」にたびたび行って、小を3つ頼んだら高いので(高い言うたってたぶん3つで500円もせん)3玉入りの特大を1つ頼んで、小さい器を2つもらって3人で分けて食べていたそうだ。作り話でない実話の「1杯のかけうどん」やがな(笑)。

 ま、そんなことはええんやけど、それでこの歳になって「米に贅沢しよう」という話になったのである。これね、うちはたぶん1カ月に5キロも米を食べんのですが、仮に1カ月に5キロとして、魚沼産コシヒカリは普通の安い米より2000円ぐらい高いらしい。普通のが5キロ2000円前後だとしたら魚沼産のは4000円オーバーという感じ。「倍もするんか!」と思うかもしれんけど、いくらの贅沢になるかというと、年間2〜3万円ですよ。私はパチンコはしないが、パチンコ行ったらすぐに1日で負ける額でしょ? というか、年間2〜3万円ぐらい、多くの人は何かでムダ金使ってるのではないかと。それくらいの金額で一生うまい米が食えることに、今頃やっと気がついたわけです。そういうわけで、我が家の老後の贅沢第一弾は魚沼産コシヒカリに決定。あと、第二弾は国産の落花生(笑)。
2007年9月16日(日)

 先週真鍋から電話がかかってきて、社会人生活を半年近く経過したところで「田尾先生のお悩み相談室」を開催したいとのことで、本日夜、高松市内の居酒屋で割り勘の寄り合いに連行されて行ったのである。集まったのは真鍋、ポチ野尾、ブッチ田渕、アニキ福田、前田、コン・ジニョンの6人。彼らが在学中に、マーケティング論やアイデア開発論や人材活用論の授業で「まあ今はすぐにピンと来んかもしれんけど、社会に出たら“あ、そういうことか”いうてわかる時が来るから、その時になったら電話してきたらケーススタディで教えてやる」みたいなことを何度も言ってたのだが、私は言うたことはなるべく実行するので、割り勘だろうがただの口実の飲み会だろうが、やつらが頼んできたら時間を割いてやらないかん。久しぶりに会うたら、田渕が開口一番、

田渕「田尾先生、今日の服もパジャマですか?」
田尾「何でそんなホットなニュースを知っとんじゃ!」

 今日はちゃんと外行きの服を着て、4時間ぐらい、食ったり飲んだりしながらいろいろ話を聞いてやりました。みんな、なかなか一生懸命働いとる。出だしで軽くエンストしたやつもいるが(笑)、直ちにエンジンをかけ直してちゃんと走り始めとる。決してエリートなんかではないが、真面目で向上心だけはしっかり持っているええやつばっかりです。世の中ではニートだフリーターだネットカフェ難民だ、それは社会が悪い、政治が悪い、などと自己責任の範疇のものまで社会や政治のせいにして語るマスコミや評論家がたくさんいるが、頑張ってるやつをちゃんと見た方がいいですよ。若いやつらの将来を切り開くのは、95%まで社会でも政治でもないというのがわかります。ま、95%に根拠はないけど。

田尾「まあ今はとにかく、上司にしっかりついて、目の前の仕事を必死でやりよれ。そのうち何年かしよるうちに、責任あるポジションについたりして、具体的なプラン作りや問題解決の案件を持つようになる。その時に困ったら、また電話して来い。その時は具体的にプランや解決策を考えてやるわ」
真鍋・前田「おー!」

 言うたものの、その頃はたして私の知恵が社会に通用するかどうか(笑)。こっちも勉強し続けよらないかん。夜11時頃解散したら、田渕(大阪に勤務中)がフェリー乗り場まで行くと言う。

田尾「何しに行くんや」
田渕「帰るんです」
田尾「今から大阪に帰るんか!」
真鍋「田渕ね、これのためだけに大阪から来たんですよ」
田尾「なんとか!」

 「明日仕事です」いうのが何人もいた。3連休がうらめしいかもしれんが、頑張って働け。時代は違うけど私も就職してから20年ぐらい、連休なんぞ関係なし、新婚旅行も家族旅行も行けずに働いてきたが、その積み重ねが今、すごく役に立っとる。
2007年9月13日(木)

 そういうわけで早朝、たった3時間ぐらいしか寝てないのに目が覚めるもんだから、数日ぶりに峰山に行ってきたのである。で、昨日の帰りに見た山の西側を歩いてみたら、茶色くなっているのはほぼ全てクヌギの木の葉っぱだった。そこいら中、クヌギばっかりが軒並み“今期終了”していた。いや、今期かどうかわからん。全面的に終了かもわからん。私は紅葉とか落葉に全然詳しくないのでどういうことかわからんが、しかし見るからに紅葉ではなくて“干からびた”感じでやられている。あと、ちっちゃい葉っぱがいっぱいついている背の低い木(名前知らん)も葉っぱがバーッと茶色になっておりました。

 山から下りて、今日は全面的にデスクワークなのでちょっと楽な服を着て…と、横縞のTシャツみたいなんに手をかけて、おっとっと、こいつはいかん。

 数週間前のことである。夜、気の置けない方々とちょっと気の置ける方々とが混在した会合に行った時のこと。その会は私服の人やネクタイを締めた人が混在する会で、私はだいたいが私服で行くのだが、その日、家を出る時に家内が外出していたため、適当に自分で着ていくものを探していたのである。そしたらタンスに見慣れないちょっと厚手の新品のTシャツみたいなのがあった。家内が買ってきたに違いない。私の服は大半が家内が買ってくるのだが、私のタンスに置いてあるということは私用のシャツに違いないと思って着てみると、これがまたちょうどええ感じで、色も明るい横縞で、首の所も適当に詰まっている。ちなみに私は首ぐりの大きいTシャツやサマーセーターは、ええ歳したおっさんが首の下から胸元にかけての肌を出すのがみっともないので着ない。なのにこないだのロケで着ていったサマーセーター、着た時は何ともなかったのに動いているうちに首ぐりが下がってきて、きっとみっともない姿で映ってると思う。

 えーと、何の話しよったっけ…あ、それでそのTシャツみたいなのがええ感じだったのでそれを着て、会合に行ってきたのである。夜11時頃、会合を終えて帰ってきたら、私を見た家内が言った。

家内「何着て行っとん!」
田尾「え? これ、タンスにあったけん。これ、僕の違うん? 誰の?」
家内「それ、パジャマやで」

 そういや数年前も、全然知らんと襟のついたパジャマでゴルフコンペに行って、偉い人と談笑しながら1ラウンド回ってきたことがある。最近のパジャマはようできとります(笑)。今日は阪神、広島が後ろから押してくれてちょっと動いた。そういやガモムスは広島ファンやったの。今年はよういじめてくれたけど、なるほど、うどん食べに行ったら押してくれるんか(笑)。
2007年9月12日(水)

 昨日は終日「讃岐うどんワールド」のロケで、RSKのとめちゃんと高松市中心部をウロウロしながら、4時間ぐらいの間にカレーとうどんとそばと弁当を食べる。新陳代謝量の減ってきた二人には酷なロケだ。

 今日は朝からがもうに行って、新陳代謝量が減っているにもかかわらず大とエビのかき揚げ天を食べて大学に行く。何か疲れがたまってきている。財布を見るとものすごく小銭がたまってきている。朝から小銭がパンパンだったのは知っていたのだが、がもうで何を思ったか500円玉を出してしまって、またおつりで小銭が増えていたのだ。しょうがない、大学の自販機でちょっとまとめるか…と思って、80円のアイスカフェオレを買うのに100円玉を10枚と10円玉を8枚入れた。これで500円玉が2枚返ってきて、18枚の小銭がわずか2枚に整理されると思って「スイッチオン(笑)」。チャリン、チャリンと音がしたので指を入れたら、その上からチャリン、チャリン、チャリン、チャリン、チャリン、チャリン、チャリン、チャリン…。もうええっちゅうに!

 とりあえず10円玉8枚は整理されたわ。10時から客人をお迎えして打ち合わせして、11時半から別の客人をお迎えして打ち合わせして、昼から会議で、夜はFM香川の録音や公開録音の打ち合わせで10時過ぎまでかかって、帰ってから夜中2時まで仕事をした。とりあえず阪神が停車中なので平穏ではあるが、何か体と頭が重い。猛暑の蓄積に違いない。ここで「猛暑の疲れがボディーブローのように効いてきて…」とかフレーズが浮かんだのだが、「ん?」と気がついて却下した。よくよく考えてみると我々の多くはボディーブローを食らったことがたぶんないし、もし食らったとしたらたぶん一発で倒れる(笑)。死ぬかもしれん。猛暑の疲れごときにそんな表現を使ったら「ボディーブロー様」に失礼じゃ、ということで…。ま、どうでもええけど。

 文章の錯乱具合からも疲れが読み取れるかと思いますが、今日、大学から帰ってきていて産業道路からふと峰山を見ると、中腹より上あたりが横にずーっと、広範囲にわたって茶色になっていた。紅葉か? いや、紅葉ではなさそうだ。何ぞあれは。猛暑の疲れか?
2007年9月9日(日)

 何ちゅう3連戦じゃ。結果は巨人ファンの方々にはお気の毒だが、40年近く阪神ファンをやって来た私が記憶をたどっても、たぶん1,2を争うくらいヘトヘトになった3連戦だ。今日なんか最後、「もう負けてもええけん終わってくれ」思ったもん。

 10連勝で首位やけど、何ぞ、このずーっと続く今までにあんまり記憶にない「負ける気のしないいっぱいいっぱい感(笑)」は。最初の7連勝中の失点が「2、2、2、2、2、2、0」。で、後半の5連勝は5試合連続1点差ゲーム。で、最後の巨人3連戦が1試合で2試合分疲れるような試合。この10連勝中、全部の試合を藤川が締めた。今日の藤川は限界寸前。しまいには投球動作に入りかけたのに李がタイムをかけて、あの温厚そうな藤川が怒ってボールをバックネットに投げつけるという苛立ちまで見せて、どうなるんや、明後日から9連戦。1日おいてまた9連戦。もう負けてもええけん、藤川が出んでええ試合してくれ。筋金入りの阪神ファンはな、しんどいんじゃ(笑)。仕事も立て込んどるし、早よ楽にしてくれ(笑)。
2007年9月8日(土)

 火曜日からかかっていた「ちょっと大物」が昨日の夜中に終了。何か仕事が一つずつ片づいていくというええ感じの今週だ。で、夜中2時前に寝たのに集中力がみなぎっているため朝6時過ぎに起きて…申し訳ございません、嘘をついてしまいました。老化が始まっているために朝6時過ぎに起きて、気温がまだ上がってなかったので7時過ぎから9日ぶりに峰山に登って、9時過ぎに山を下りてきていたら、お墓の横あたりで後ろから小走りで下りてきた40過ぎの男性に声を掛けられたのです。

男性「あの、田尾さんですか?」
田尾「はい」
男性「カモの兄です」
田尾「トビか!」
男性「サギです」

 一部の者を除いて何のことかわからんと思いますが(笑)。昔々、私がタウン情報誌の編集長をやってた頃に編集室へよく遊びに来てた「カモ」というさわやかな高校生がおりまして、彼は名前が「暢」という漢字一文字で、これを誰かが「カモ」と読んだために通称「カモ」になったという悲しい経緯があるのだが、のちにカモは3人兄弟の真ん中であることが判明して、本人たちの承諾なくカモの兄は「サギ」弟は「トビ」と名づけられて「鳥類三兄弟」として今日に至るという、そういうわけである。で、20年近くぶりにサギに出くわしたと。

 しかしこういうことがあるとつくづく、タウン情報誌の編集長をやっていたあの頃は私の中で大きい時代だったんだなあと思う。私が20代後半から30代だった頃、連載していた「笑いの文化人講座」やラジオ番組「そんなわけ、ねーだろ!」で一緒に遊んでいた何百人もの中学生、高校生、大学生、社会人の読者やリスナーが、彼らがおっさんになった今もこうしてそこらへんにいて、たまに出くわして声を掛けてきてくれる。みんな元気で何よりじゃ。元気でないやつもおるかもしれんけど。

 今日は昼からテープ起こしをまとめた原稿を届けて、夜は「インタレスト関係者と寂しいやつ」というテーマでご招待した11人(笹木夫妻、松本君夫妻、ごん夫妻、出竿夫妻、S原、上原、和田)と私と家内の計13人で、香川の料理界の重鎮・木場さんち(ボワ・エ・デュポン)で私が全員にフランス料理をおごるという、彼らにとっては夢のような会(笑)を開催した。何でこんなことになったのかというと、実はちょっと前、10万円を超える想定外のお金が私の財布にやってきて、私は小考ののち、42インチのプラズマテレビはもうあるので、日頃お世話している(笑)高級料理に縁のなさそうな人々にフランス料理なるものを振る舞おうと、さらに夫婦円満を促進するために「奥さん同伴可」でやろうと決めたのである。木場さん、めちゃめちゃ気合いを入れて(声はいつも気合いが入っとるけど)うまいもんをいっぱい作ってくれて、皆さん大満足だったようでよかったよかった。私もすごく満足のいくお金の使い方ができたような気がして、ゴキゲンです。さ、食ったらみんな、また働くぞ。
2007年9月4日(火)

 ついに夏休みの宿題終了。インタレストの特集4本の原稿と割付が終わった。軽い虚脱感を1時間だけ味わって、今日はすぐさま次の別件のインタビュー取材を2時間。ちょっと大物なので、これをテープ起こしして内容を組み立て直して原稿に上げるのにたぶん日曜日までびっしりかかる。「ちょっと大物」いうのも変やな。昔、バレンタイン商品であったチョコレートの「小枝」の大箱の「ジャイアント小枝」みたいな変な感じだ。こないだテレビで見たのだが、なんでも体にトゲのある「トゲトゲ」という生物がいるらしくて、その後、そいつによく似たトゲのないムシが発見されて、そいつに「トゲナシトゲトゲ」という名前をつけたら、今度はそのトゲナシトゲトゲの仲間でトゲのあるやつが見つかって、しかしそいつは最初の「トゲトゲ」とは違うムシなので「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という名前がつけられた、という話みたいな変な感じだ。もうええか。

 で、このちょっと大物の仕事のせいで、物理的に不可能な量の後期の授業準備がさらに厳しくなることが決定的である。本格的にかかれるのは来週の月曜日からか…。来週の月曜日は…9月10日か! ほんまかおい! 何か最近、1日に2日ぐらい経っちょんちゃうんか! 

 9月の初旬に計画していた取材旅行は、とても行っとる場合でないのでとっくに中止にした。にも関わらず常識では考えられんぐらいのものすごい追い込みをせないかんと、そういう状況である。にも関わらず、FM香川の『うどラヂ』の録音がある。今日の昼前、インタビュー中にFM香川(たぶん番組担当Dのカッシー)から2回も着信が入っていた。きっと今晩の録音を忘れてたらいかんと思って確認の電話を入れてきたんだ。失礼な。今まで録音日を忘れた前科者はごんとカッシーだけやないか!

 夜7時前、必死でテープ起こしをやってた手を止めて、今日は外出等で汗をかいたのでみんなに気を遣ってラジオやのに着替えまでして、FM香川に行きました。着いたら誰も来てません。録音日忘れとんかい! とお怒りモードでごんに電話をした。

田尾「今日、何があるか知っとるの?」
ごん「あの、録音来週ですけど」
田尾「へ?」
ごん「あなたが決めましたやん! 本来なら9月4日にするとこやけど、取材旅行に行く可能性があるから1週延ばすいうて、あ・な・た・が決めました」

 録音日、間違たわい! すごすごと家に帰って、じゃああの電話は何だったのかと思ってたら、カッシーから電話がかかってきた。

カシ「あ、田尾さん、今日録音に来られてたみたいですね」

 どこから情報が回りよんじゃ!(笑)
2007年9月2日(日)

 朝から家内が掃除用のゴム手袋を持って「“指先強化(指先の部分のゴムを強くして破れにくくした商品らしい)”って書いとったから買うてきたら、1回使ただけで指先でないとこが破れたやんか」いうて文句言いよります(笑)。ま、平和です。

 こないだは奈良かどっかで病院が受け入れてくれんで死産をした人のニュースを見て、開口一番に「(妊娠)6カ月もなってかかりつけの医者がおらんって、この女の人、一体何しとったん」って。やっぱり女の人は男とは視点が違う。

 偉い人と庶民の視点も違う。都会では自殺する若者が増えても、テレビでは我が国の将来の問題を誰かが深刻な顔をしてしゃべってても、今日雨なのに傘がないことが一番の問題である人の方が断然多い。たぶん井上陽水がアンドレ・カンドレだった頃から大して変わってないんでしょうねえ。

 私は今日も庶民であるから、朝から土佐のマラソンを見て涙ぐんで、ダラダラ仕事しながら夕方になって横峰と飯島の大接戦を見て、宮里が出てるステートファームクラシックの3日目を見て「世界陸上に比べてゴルフ中継の実況と解説は静かでええなあ」と思って、阪神のサヨナラを見て「よっしゃー、もうちょっと仕事するか」と思って現在夜中に至る。9月かあ。今年の夏はとうとう取材旅行を断念した。何とか明日中にインタレストの目処を付けて、9月は物理的に不可能な量の後期の講義準備にかかる。
2007年9月1日(土)

 今日は四国学院大学のオープンキャンパスで、私の出番は午後からだから、朝から研究室に入ってインタレストの原稿にかかる。心を穏やかにしたら(もうええっちゅうに)集中力も戻ってきて、ついに夏休みの宿題(8月中に上げる計画分)がほとんど上がりました。というか、もう9月に入ってるけど。明日は休みやし、ちょっとプチ油断モードに入るか(笑)。

 夜、大学から帰って遊ゼミに行ったら、こないだの日記を読んだらしい上村さんや明石さんが、私に「目的は何だ?」とかはやし立てる(笑)。誰かが何か報告や計画みたいなのを発表するたびに、

明石「田尾、今のは目的はええんか?(笑)」

 とか。すんません、出過ぎたことを申しまして。もうなるべく黙っときます(笑)。けどいろいろ話を聞いてたら、「具体的な目的を掲げたら具体的な戦略が決まってくる」「目的は複数ある場合は優先順位をつけないと“言い合い”になる」とかいうシンプルな原理原則をわかってもらうのって、難しいなあ。ほんま、なかなか真意をわかってもらえん。説明の仕方をもっと勉強せないかんと痛感します。ただ、原理原則はシンプルだけど応用になると固定観念が分厚い壁になって、特に自分の主張をしっかり持った大人ほど理解してもらえんことが多い、ということが改めてよくわかりました。

 「目的を具体化する」という作業の行き着く先(最も具体的な目的の提示の仕方)は、「完成予想図」です。私の言う「目的」とは「目指すべき姿、形」みたいなものですが、その「目指すべき姿」を一番具体的にわかりやすく見せられるのが「完成予想図」です。完成予想図をみんなに見せて「これを作る(目指す)ぞ」言うたら、それを作るためには何をしたらいいかがすごく具体的に決まってきて、一番わかりやすいでしょ?

 でもね、それにも実は落とし穴というか固定観念の壁があるんです。

 昔、ある自治体で公園の類のハードを作る計画があって、何かの会合でその完成予想図をパースで見せられたことがありました。そのパースには、公園と建物と芝生や木やベンチが描き込まれ、たくさんの人がその公園を歩いたりベンチに座ったりしている絵が描かれていました。要するに、「この公園は人がたくさん集う憩いの場になります」ということを表しているわけですね。で、意見を求められた私はこんな質問をしました。

田尾「この絵は、例えば何月頃の何曜日の何時頃の絵なんですか?」

 一瞬、席上に「何を言いよんや…」みたいな空気が流れた(笑)。しばらくして「完成予想図だからそんなことは想定してない」みたいな返事があったので、

田尾「じゃ、仮にこの絵は春のいい天気の平日の昼だとしますね。ここに親子連れの家族と思われる人たちが描かれていますが、このお父さんとお母さんは仕事休みなんですか? この子どもはもう歩いてますけど、保育園も幼稚園も行ってないんですか? こっちにカップルみたいな人が描かれてますけど、この2人は平日の昼にここに何をしに来てるんですか? こことこことここにお年寄りらしき人が描かれていますけど、家にいないでここに何をしに来てるんですか? こっちにはサラリーマンみたいな人がいますけど、平日の昼間、ここに何をしに来てるんですか?」

 あんまり続けると頭がおかしいんじゃないかと思われたらいかんので、言いたいことを説明した。

田尾「とりあえずですね、ここにたくさん描き込まれている人の中で、そうやって何をしに来てるか説明のつかない人を消していくわけです。つまり、そんなやつはここには来ない、という人の絵を全部消す。で、説明のつく人だけが入った絵が、この公園の正しい完成予想図ですよ。つまり、平日には人っ子一人いない公園。このままだとそうなりますよ」

 で、同じように「土曜日の絵」とか「日曜日の絵」とか、「冬の日曜日の昼の絵」とかいろんな季節や曜日や時間帯の絵を作って、何をしに来てるか説明のつく「人間」だけを描き込む。すると、このまま計画を進めるとどういう公園になるのかがだんだん「正しく」見えてくる。「完成予想図」という具体的な目的(目指す姿)を表した絵を描くこと一つをとっても、目的に「人をどうにかする」というのが入ってきたらそれぐらいのことは考えないと「正しい絵」にならんのです。多くの人が「こうなったらいいなあ」だけでとりあえず人を描き込んでしまう。そこ、固定観念の壁です。

 これと同じようなことが、公園だけでなく、イベントやキャンペーンや、ビジネスの場なら店や商品やサービスを作る人の頭の中で起こっているのではないかと思う。まだビジネスの場合は「利益を上げる」という一番上の具体的な目的がはっきりしてるから、正しくない完成予想図を描くことは比較的少ないと思うし、万が一固定観念で正しくない予想図を描いても、同じ目的を持った周りの誰かが修正してくれることが多いから救われる。でも、行政や組合や仲間内の運動みたいな「やることが目的」になりがちな組織の中では、目的を正しく具体化できてないことがとても多いように思います。

 すごく説明しにくいけど、たぶんしかるべき人が説明したらもっとわかりやすく書けるんだろうなあ。ま、今は私にはこれがいっぱいいっぱいじゃ。
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