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2007年04月の日記
2007年4月30日(月)

 ゴールデンウィークは籠城する宣言をしているのだが、今日は「冷凍うどんの至宝」日清冷凍食品の有志会のコンペで4カ月ぶりのゴルフ。パートナーに恵まれずに(笑)、ボウリングのようなスコアで帰ってきた。そのパートナーは、脇町のスナックトークの王者・上田社長で、ハーフの休みに1時間以上、腹筋攣るぐらいバカ話をしてヘトヘトになったのだが、一人芝居やら声色やら文字に表せないネタが多すぎて紹介できん。

上田「前に十二指腸悪した時にな、トイレで真っ黒い血便が出るんや。もうほんまに真っ黒。わし、何が起きたんかわからんでな。ほんまに真っ黒なんや」
田尾「それ、体の中で墨作りよんちゃうん」
上田「わしはタコか! ほんまフランス人も言うで。タコナシハポン?」
田尾「………タコの足8本や!」
上田「わしフランス語も行けるけんな。イカナシジュポン?」
田尾「イカの足10本や!」
上田「ゴトジュデジュゴ?」
田尾「……5と10で15!」

 スナックトークの王者(笑)。もう、ヘビの鳴き声のマネまでするけん(笑)。とりあえず、今日は疲れた。帰ってスポーツニュース見たら、阪神がこないだから籠城しとります。
2007年4月29日(日)

 朝6時から峰山に上がって、8時半頃帰ってきた。で、シャワーを浴びて新聞を見たら、四国学院大が四国六大学野球の春のリーグ戦で開幕7連勝をしてるやないの。しかも、今日勝って高知大学が負けたら優勝が決定して、全日本選手権に出ることになるという。試合会場は県営球場。行けるがな。私は試合時間を聞こうと思って、野球部の面倒を見てる漆原先生に電話をした。

田尾「あ、漆原さん? 今日、野球部、県営球場でしたよね。何時からでしたっけ」
漆原「今、試合前の練習やってるとこです」
田尾「え! もう始まるんですか!」
漆原「10時からです。今日、天野が投げますよ」
田尾「ほな、ちょっと見に行きます」

 四国学院大の野球部は、四国のリーグでは結構強い。一昨年もリーグ優勝して全国に行って、東京ドームで悲願の1勝を挙げた。悲願というくらいだから全国ではさすがに厳しいが、一応プロ選手も出している。数年前に、今日投げる天野ではない天野投手が四国学院大学から広島カープに入って、中継ぎでえらい活躍した。

 で、今日投げる天野は、うちのカルチュラル・マネジメント学科の学生である。というか、野球部のスタメンにはカルチュラル・マネジメント学科の学生がズラリと並んでいて、ほとんどうちのゼミ活動か(笑)という勢いなのだ。それが近年、名監督を迎えてかなり強くなっているということで、私は初めて試合を見に行くことにしたのである。とりあえず野球観戦にはお伴もいるかな…と思って、牛乳屋さんに電話。

牛乳「何?」
田尾「いや、大したことではないんですけど、もしヒマでヒマでもう屁ぇこいて寝るしかないっちゅう状況ならと思ってお誘いの電話をしたんですけど、実はかくかくしかじかで四国学院の試合見に行きません?」
牛乳「屁ぇこいて寝る」

 えーと、一人で行ってきました(笑)。

 目分量やけど、球場には何百人か入ってました。今日の相手は香川大学。バックネット裏に座ってスコアボードを見たら、1階の表裏を終わって1-0で四国学院がリードしてて、スタメンを見ると、おー、うちの学生がよっけ出とる。ピッチャーの天野を筆頭に、増本に高橋に里見、在間…。いつもは授業で魂が抜けとる(笑)連中が、必死で野球しよるがな。

 香川大学の攻撃でランナー1塁からセンター前ヒットで、エンドラン気味にスタートした選手が二塁を蹴ったら、後ろの席にいた2人組のおっちゃんが「これはいかんやろがい。いかんやろが、いかんやろ、いかんやろいかんやろいかんやろ!(3塁タッチアウト)ほらいかんが!」って(笑)。それから増本がどうしたとか審判が外角に甘いとかいろいろツッコミを入れながら見てた。野球ファンは根強いなあ(笑)。ちなみに私もちょっと発見した。香川大の先発ピッチャーは、ランナーを1塁に背負った時、1塁に牽制したら次に変化球を投げる(笑)。

 試合は四国学院大が4回まできれいに1点ずつ取って、天野が130キロ前後のまっすぐと110キロ前後のカーブで無失点に抑えて、5回の裏も1点取って、スコアボードに上の段はずーっと「0」、下の段はずーっと「1」。美しいなあ(笑)と思って見ていたら、香川大学がエラーして5回の裏が「3」になった。こらこら、ちゃんと守って「1」にしとかんかい。

 結局7-0の7回コールド勝ちで、開幕8連勝。よその会場で高知大学が負けて、ぶっちぎりの優勝が決まりました。私はスタンドにいたベンチ入りしてない部員をつかまえて、

田尾「増本、4番打っちょんか!」
部員「あいつ、1年から4番打っちょんですよ」
田尾「何とかおい。ほんで天野は、あれで何で抑えられとんや」
部員「コントロールですよ」
田尾「ほー」

 とか、いつも教えとるやつにいろいろ教えてもらった(笑)。球場には漆原先生や片山先生も来てて、チアガールにもうちの学科の木戸や本田がいて、ちょこちょことみんなにあいさつして昼頃帰りました。

 夜は東京から曽川習字が帰ってくるというので10数年ぶりに再会。一緒に上原訓や出竿(天野JACK)、篠原(麺通団員S原)、ごん、佐治も集まった。みんな『タウン情報かがわ』の初期のパワーあふれる時代の「笑いの文化人講座」仲間(名物投稿人たち。ごんは投稿人でないけど)で、昔話と「すっかりおっさんになったのー話」と「言うとくけどいつまでもバカヤロウでないぞ話(ま、社会や人世の真面目な話)」で4時間半過ごした。

 ちなみに今日の四国新聞の「一日一言」で、四国新聞文化賞をもらったということで私のことを書いてくれました。メインカルチャーの方々が私のことをコメントしてくれる時はこれまでほとんど「うどん」のことばかりであったのだが、短い文章制限の中でちゃんと「笑いの文化人講座」のことに触れてくれていた。私の「根っこ」を知ってくれています。六車君、ありがとな。
2007年4月28日(土)

 朝10時から四国新聞文化賞の授賞式なので、9時45分に四国新聞社に行く。何を着て行ったらいいかちょっと迷ったが、授賞式なのでやっぱり一応スーツを着て、ちょっとだけ「サブカルチャー」の主張でノーネクタイで(笑)。

 案内されて会場に入ったら、こっち側に四国新聞の偉い方々、向こう側に真鍋知事、あっち側に記者とカメラ。で、部屋の三辺にそういう位置取りで、残った一辺に私という配置で、司会者がいて、最初に四国新聞の常務のあいさつがあって、次に知事のあいさつがあって、続いて賞状とか頂いて一言受賞の言葉を、例によって「私はサブカルチャーの人間で、うどんブームもマスコミの力がなかったらここまでなってないと思います」という内容の一言を緊張気味に話してお礼を言いました。向かいに勝負師の(もうええっちゅうに)坂本記者がいてやりにくかったけど(笑)。

 受賞の言葉を用意して行ってなかったのでちょっと対比を間違えましたけど、正しい対比関係は「サブカルチャー(社会の中のある特定の集団だけがもつ独特の文化、大衆文化・若者文化など。下位文化)とメインカルチャー(社会の正統的、伝統的な文化・上位文化)」「ミニコミとマスコミ」という対比なので、「サブカルチャーとマスコミ」を並べたのはちょっとずれてました。「ミニコミがきっかけを作って、マスコミが大きく広げる」という関係を言いたかっただけです。説明不足ですんません。メインカルチャーはサブカルチャーのやってることを広げてはくれませんから(笑)。

 メインカルチャーは、格式がある。サブカルチャーは格式があまりない。ただし、「品格」は格式のあるなしとは関係ない。MECEに分けてみると、

(1)格式があって品格のあるメインカルチャー
(2)格式はあるけど品格のないメインカルチャー
(3)格式はないけど品格のあるサブカルチャー
(4)格式がなくて品格もないサブカルチャー

という感じ。私が立ち位置に置いているのは(3)である。メインカルチャーは私のテリトリーでないので偉い方々にお任せするが、品格のないサブカルチャーは嫌いです。そういうわけで、朝、籠城生活から外出して、今日は夕方4時半頃から峰山に外出して、夜は内食して終了。
2007年4月27日(金)

 朝から授業やって、今日は昼飯に白川へ行きました。しょうゆうどんを食べたかったのに山下君に「もうすぐ上がるきん釜かけできるで」言われて釜かけの大にゲソ天を食べる気の弱い私(笑)。高知から来たというお子様連れの若いご夫婦に頼まれて本にサインをさせて頂いて、ついでに「明後日、高知の日曜市に行こうと思うんですけど、どの辺に行ったらええんですか?」と言ったら、いろいろ親切に教えてくれたのだが、ゴールデンウィークだということをすっかり忘れてた。何かごった返してそうなので、行くのをやめました。ゴールデンウィーク明けてから行く。

 夕方、KSBのスーパーJチャンネルに出て7時過ぎに家に帰って、家内と2人で散歩がてら、30分ぐらい歩いて夕食に高松の中心街に出かける。ふみやでお好み焼きでも食べようかと思ったのだが、8時に店が閉まるのであきらめて、何軒か物色しているうちに何を思ったか、ステーキ屋に入ってしまった。しかも何と、去年源成とごんにおごってしまったやつより高いのを食べてしまったのである。食後、アップタウンまで歩いて行ったら牛乳屋さんがいた。

田尾「そういうわけで、1週間分の食費を使てしまいました」
牛乳「ばかもーん」
田尾「今年のゴールデンウィークはそやから、籠城することにした。毎日家にあるもん食べる」
牛乳「ええやん、冷蔵庫の在庫一掃セールや」
田尾「ゴールデンウィークの最後あたりは、もう冷凍庫の霜まで食ってますよ」

 たぶん、連休は行楽地にはどこへも行きません。毎年の観測でうどん屋巡りはすると思うけど、外食もたぶんせん。あとは家と大学で仕事する(泣)。
2007年4月26日(木)

 本日午前11時45分、インタレスト第3号が納品されました。濱谷新編集長の最初の仕事は、発送作業の采配だ。私は昼から関係各所へ配布に出発した。配達ドライブには道中のお笑いトークのお伴が必要だが(笑)、学生たちは発送作業や授業やバイトがあって長時間出られない。ごんも松本君も笹木も仕事で出られないということで、しょうがない、一人でボケツッコミしながら行くか…と思っていたら、感性の編集人・和田画伯が忙しい中たまたま今だけポッカリと時間が空いている(笑)というので、高松で和田と合流して、和田の車にインタレストを数百冊積み込んで出発した。

田尾「ごんに電話したら、何かテレビのロケ中や言うんや」
和田「ほんまですか! すごいですね麺通団。いよいよみんなピン芸人になりつつあるんですね」
田尾「俺はピン文化人やから、一緒にしたらいかん」
和田「了解しました」

 まず、四国新聞の生活文化部の勝負師・坂本君に電話して、「編集室に上がるの恥ずかしいから下りてきてくれ」言うてロビーでインタレストの束を贈呈。それからアップタウンに50冊置いて、続いて第一号からのインタレストファンのさぬき市職員の佐藤さんに電話して「持って行くでー」言うたら、「4時半頃なら市役所にいるのでお願いします」とのことで、時間を見計らって志度方面に突撃したら、4時過ぎに志度に着いた。

和田「ちょっと早よ着きましたね。どっかで時間つぶしましょうか?」
田尾「ほなとりあえず、津田の松原まで行こう」

 津田の松原で一服していてふと携帯を見たら、佐藤さんから着信が入っていた。

田尾「電話、何だったんですか?」
佐藤「いや、田尾さんが来るって言ったら市長と助役が会いたいって」
田尾「えー、会いたくない(笑)。いやいや、そんなたいそうな用事でないけん仕事しよってくれ言うといて」
佐藤「ダメですよ。来たら連絡してくれって言われてるし」

 津田の松原で一服しすぎたため、さぬき市役所に行ったら午後5時になっていた。時間も時間だし、1階で佐藤さんを呼んでもらってインタレスト渡してとっとと帰ろうかと思っていたら、1階の人に「3階に上がってください」言われて、仕方なく上がったら佐藤さんが出てきて、それから助役の長谷のおっちゃ…いや、御大が出てきて、和田と一緒に何かソファのある部屋に連行された。で、何やかや話してたらしばらくしてとうとう、市長が出てきてこんにちは、やがな。

和田「ダメですよ! ドジョウやないんですから!」
田尾「失礼しました」

 さぬき市は大山さんが市長になる前に、私と四国新聞の明石さんと建築家の多田さんの3人が呼ばれて、何か市の中期計画の策定の懇談会にアドバイザーみたいな役目で出席していたことがあるのだが、市長がその話題を振ってきたので「何かまずいことがあったら全部明石さんのとこへ持って行ってくださいね(笑)」と念を押して、帰り際におみやげのワインまでもらって市役所を後にした。

 それから文化人の方々がたくさん集まる高松の割烹「遊」に100冊置いて、FM香川でJOY-Uクラブが番組でインタレストの紹介とプレゼントをやってくれるというので録音に行く。インタレストに関わった松本君と篠原と和田と、学生組はぴりんぱらんの八阪落ち着け瑠美とマミ・ザ・カッター(「マック・ザ・ナイフ」風に)の中西と他の学科のインタレストファンの子の3人が集合して、主に私と松本君と八阪がしゃべってきた。八阪、FMデビュー(笑)。

  とりあえず今日のところ、そんな感じです。間もなく、丸亀町の紀伊國屋書店の前のスタンドにもインタレスト最新号が並ぶと思います。もう並んでるかもしれん。もし見かけましたらご自由にお持ち帰り下さい。あるいは郵送ご希望の方は、ハガキに送り先、氏名、年齢(多少サバを読んでもかまわない)、できれば何かメッセージを書いて、

765-8505 香川県善通寺市文京町3-2-1 四国学院大学カルチュラル・マネジメント学科「インタレスト編集部」

までお送り下さい。スタッフ全員お待ちしております。
2007年4月23日(月)

 今期は毎週月曜日、ある高校に出張授業に行っているのである。高校から大学に依頼があって、大学から私に「行ってくれんやろか」と打診があったので、受けたのである。50分授業を2コマ続けて毎週だから、かなり準備がいるし、別に行ったからといって大学の給料が上がるわけでなし、断っても給料が下がるわけでもないが、私は昔から所属した組織のためになることならできることはなるべくがんばってやるというメンタリティの持ち主なので、月曜日のその時間は大学の担当授業がない時間帯なので受けたのである。

 対象はデザインを勉強している高校3年生1クラスで、彼らに発想力をつけて欲しいという依頼であった。発想能力開発の授業は大学でもやっている私の得意分野である。けど、今日が3回目の授業になるが、まだ発想力開発プログラムは一つも教えてない。発想力以前に、考え方の大前提になる原理原則を共有してないと、使えないアイデアばっかり考えるようになってしまうから、前提の話に2週間もかけたのである。

 例えばこんなふうにやっている。研究室に置いてある観光情報誌やガイドブックの中から、温泉の観光情報誌やガイドブックを5種類選んで持って行って、黒板のところに並べて立てかけて、「みんなが編集長だったら、どの表紙(デザイン)を採用するか?」と質問する。表紙は、にぎやかで楽しそうなもの、オシャレで高級そうなもの、筆文字で書かれた芸術的なデザインのもの、イラストの入った子どもっぽいものなどを織り交ぜて選んである。で、これが良いと思うものに手を挙げてもらったのである。ま、高校生による人気投票みたいなものですね。しかるのち、こういう講義をする。

田尾「どれが最も優れた表紙か? 答は、“目的が提示されてないからわからない”である」

 拍子抜けする生徒たち。

田尾「ええか、もし目的が“若い女の子に買ってもらう”だったら、たぶんこのにぎやかで楽しそうな表紙が採用される。もし“大人の少し贅沢な温泉旅行をしたい人に買ってもらう”のが目的なら、こっちのオシャレで高級そうな表紙が優れている。もし、もっと年配の落ち着いた温泉旅行をしたい人をターゲットにするなら、このにぎやかで楽しそうな表紙はボツ。わかるか? 表紙の善し悪しは絶対的な善し悪しがあるんじゃない。目的と対象によって、善し悪し(採否)が決まるんじゃ」

 なんかこないだから同じようなこと(目的と手段の関係)ばっかり言ってるような(笑)。けど、自分の作りたいものを作る芸術家になるのなら話は別だが、デザインの多くはマーケティングの世界に生きているのだから、何度も言うが「目的」から入って「その目的を達成するのに最も有効な手段は何か」と考えて何を作るかを決めないと、成果に向かっていかないと思うのだ。何度も言うが、この「目的」を掲げずに手段の善し悪しを議論するという場面が、身の回りに多すぎる。

 とりあえず、いずれ同じような問題を出した時にすぐに「目的は何ですか?」という質問が来るようになってくれれば、高校3年生には十分だと思って、今週からそろそろ「発想力を生み出す道具」の教育に入っていく。高校生にはレベルが高いかもしれんけど、原理原則はとても簡単なのでできたら半分以上の生徒は着いて来てね。

 大学からの帰り、さっそくイオン高松の旭屋書店に行って、観光情報関係の雑誌や書籍を20数冊、2万円以上分も買ってきました。だって、本が向こうから訴えて来るんだもの(笑)。
2007年4月22日(日)

 2日連続、朝から峰山に行ったら、久しぶりに世相おじさんに出くわした。今日は「お笑い芸人の万馬券」から斬ってくれました(笑)。2時間ぐらい歩いて家に帰ってシャワー浴びて体重測ったら、何ぼかは言わんけど3年前のピークからマイナス6キロぐらい。近年、忙しくて1カ月ぐらい運動しなくてもあまり体重が増えんようになった。3年前、無理して歩き始めてよかったなあとしみじみ振り返っています。

 ちなみにここのところはだいたい、用事のない土日の朝に登っている。朝起きて、ビークオーターを飲んで、黒のサウナスーツを着て(黒しか持ってないけど)、帽子をかぶって、首にタオルを巻いて、500?のペットボトルに水かスポーツドリンクを2倍くらいに薄めたのを入れて腰に巻いて、携帯電話をタオル地のハンカチで巻いて(汗でぬれたらいかんので)ウォーキングシューズを履いて、マンションを出発する。目指すは標高232mの峰山展望台。大回りをして緩やかな坂道を通って約1時間半、最短の急な山道コースを通ると約40分、考え事をする時は緩い坂道コース、気合いが入った時は山道コース。いずれも展望台に着くと汗だくで、帰ってきたら出発前からだいたい1〜1.5キロ体重が減っているという感じです。で、メシ食ってちょっと戻ると。

 さて、その峰山の展望台に登ると、眼下にイオン高松ショッピングセンターが見えるのである。こないだオープンしたばっかりの、高松市郊外の大型ショッピングセンター。峰山歴3年の私は、工事開始からだんだん軍艦みたいな大きな建物が建ち始めてついにオープンするまで、一部始終を見てきました。外観だけだけど。で、それまで会う人会う人みんなが「あれ、大丈夫かなあ」と言っていたのである。つまり、「採算採れるんかなあ」という意味。

 高松市はここんとこずーっと、識者たちからオーバーストアだと言われ続けてきたのである。ゆめタウンをはじめとする郊外の大型ショッピングセンターがたくさんできて、おかげで中心地の商店街がすっかり客を取られて衰退してきたのだが、その郊外ショッピングセンターも競争が激しくなって、そこへまた巨大ショッピングセンターができたわけである。しかもイオン高松の立地は香西という、東には高松の中心市街地があるが西はガックンと人口が落ちる地域で、南も人口が少ない地域で、北は人口ゼロの海。しかも中心市街地のすぐ南には爆発的な集客を誇るゆめタウンがあって、一体どこから客を寄せるつもりなのか、一体どんなマーケットリサーチをしてどんな勝算があってあそこに建てたのか、かといっても天下のイオンだから、勝算なしで大きな投資をするはずがないし。私ゃとにかく、興味津々だったのである。
 
 本日夜、家内と2人で食事を兼ねてイオン高松に行ってまいりました。一階に入った瞬間、心の中で「ごめんなさい」言いました(笑)。そんじょそこらの大型ショッピングセンターじゃなかったのね。デザインも品揃えもセンスも何もかも、田舎ものの私の想像をはるかに超えてました。高松の客があのセンスについて行くかどうかはわかりませんが、とにかく、2ランクぐらい上でした。

 1階で知将A藤にバッタリ会った。A藤も偵察に来てたに違いない。だって上着の内ポケットに館内案内のパンフレットをよっけ集めてたもの(笑)。

田尾「これ、センスが桁違いに上やのー」
A藤「上(の階)行った?」
田尾「まだ。今来たとこや」
A藤「フードコート行ってん。うどん屋があるんやけどな、造り、東京麺通団のマネしとるで(笑)」
田尾「ほんまかー!」

 それからひとしきり感想を述べあったが、A藤もやっぱり立地に心配していた。

A藤「だってな、西は田舎やで。ほんで北は海やんか。どないするん。メバルにイオンカード作らすん?(爆笑)」
家内「こっちに広い駐車場あるけど、向こうに船泊めるとこ作らないかんのちゃうん(笑)」
A藤「あっはっは!(おなじみのバカ笑い)奥さん、それおもろい!」
田尾「島に何人客がおるんじゃ!」

 それから「ない話」をしばらくやってA藤と分かれて、うどん屋を見に行ったら「亀坂製麺」といううどん屋さんが出てました。なるほどー、釜の前面の竈から天ぷらスペースにかけて、東京麺通団と同じや。東京麺通団もマネされるようになって(マネしたんかどうか知らんけど)名誉なことです(笑)。

 ちなみに、おもろい余談がある。2年ぐらい前、東京麺通団の社長が大阪で開催された飲食店の企業セミナーみたいなんに行った時のこと。講師は全国的に有名なコンサルタント会社の某社の人だったらしいのだが、その人が受講生を前に「これからの飲食店はこういうコンセプトが大事になる」とか言いながらホワイトボードにいろいろ書き始めて、うどん店のレイアウト例として「例えば入り口はこうで、客の導線がこうだからここはこうして…こういうのはダメ、ここはこういうふうに…」とか言いながらレイアウトの例を書き始めたのだが、途中で「ん?」と思って見ていたら最後にできあがったレイアウトがまんま東京麺通団の店になったそうだ(笑)。セミナー後、受講生たちが講師の先生と名刺交換を始めたので社長も並んで、順番が来て名刺を出して「東京麺通団をやっとります」言うたら、先生、目が点になってたそうだ(笑)。

 ま、余談はどうでもいいんですが、フードコート(A藤も指摘していたが、コンセプトが田舎の2つぐらい先を行っている。A藤曰く、都会ではさらに1つ先を行っているらしい)を後にした私は、ただちに3階の奥にある旭屋書店に行ってみました。昔の職業柄、私は中に入っている書店のセンスでその商業施設のセンスを見るという習慣があるわけです。えー、一歩入っただけで(正確には中を見た瞬間)、こいつは桁違いだと実感しました。中に入ると、本の見せ方と空間の提供の仕方と品揃えのセンスにさらに度肝を抜かれました。情緒的な表現で恐縮ですが、全ての書棚から客の私に「メッセージ」が発せられている。私、たぶんここに通います。

 客がこの立地に寄ってくるのかどうかは、私にはわかりません。けど、来てみるまで「これまでの郊外店と同じ土俵で闘うんだろう」と思っていたのですが、来てみると、これは違う土俵ではないかと思いました。私の予測が田舎者でした。もっかい、「ごめんなさい」。誰に謝ってるのかわからんけど(笑)。
2007年4月20日(金)

 授業を終え、夕方、県の広聴広報課に用事があって行く。用事を済ませたあと、篠永さんがいたので、次号のインタレストでちょっと扱おうかと思っている秘密の(笑)情報を集めてもらうようにお願いして、と。で、テレビに行って7時過ぎに帰ってメシ食って、アップタウンに行く前にちょっとテレビつけたら、爆笑問題の太田総理といろんな人が集まって「体罰はアリかナシか」みたいなテーマで吠え合っていた。

 だからそういうのは「目的」によってアリかナシが決まるんだって。達成したい目的を掲げずに手段(体罰)の善し悪しをいくら議論しても、言い合いになるだけですよ。

 ちょっと目的に返ってみると、「学校が荒れて授業が成り立たない」という状況で、達成したい目的はたぶん、
(1)授業を受けたい生徒にちゃんと授業を受けさせたい
(2)躾ができてなくて授業の邪魔をする生徒を更生させたい
の2つですね。で、今はこの2つを同じ教室の中でいっぺんに何とかしようとして、どうにもうまいこといかないらしい。そしたら、邪魔する生徒とちゃんと勉強する生徒を分けるしかないんじゃないですか?

 まず(1)の目的を達成するためには、邪魔する生徒を別のところに分ければすぐ解決する。別の教室でも、別の学校(退学)でも。

 次に(2)の目的を達成するには、別のところに分けた彼らが言うことを聞く指導者を捜してきて(必ずいる)指導させれば更生が進み始める。その指導者は、体罰式の指導者もいれば、体罰なしで彼らを指導できる人もいる。ちなみに「どっちでも好きな方へ行け」言うたら、たぶんほとんどのみんなが体罰なしの方へ行くと思う(笑)。

 とすると、たぶん荒れている学校で「授業を受けたい生徒にちゃんと授業を受けさせたい」と「躾ができてなくて授業の邪魔をする生徒を更生させたい」の2つの目的を達成するのに最も早くて有効な手段は、生徒を分けることと、体罰なしでも指導できる指導者を用意することだということになる。ということは、この問題を解決するのに「体罰がいいか悪いか」などという話はまるで関係ないことがわかります。

 目的と手段が決まったら、あとは「どうやってやるか」の方法とタイムスケジュールだけです。「そんなのできるわけがない」と言う人は、既存のルールや前例や資源でしか考えてないからだと思います。例えば民間企業はたいていの所で、人の能力や適性で分かれて仕事をしているし、能力や適性に応じて成果を挙げられる指導者を常に捜して指導を行っているのだから。

 あるいは「躾のできてない生徒を分けるというのは機会均等に反する」という人は、違う目的(の優先順位)で話をしています。「機会均等」を最優先の目的にするなら、学校が荒れることにはある程度目をつぶらないといけない。躾は学校がやるものなのか、家庭でやるものなのか、という話も、先の目的を掲げた場合は関係ない話である。

 たいていの問題は、目的が複数あることが多い。けどその場合でも複数ある目的をちゃんと掲げて、優先順位を付けて、「目的を達成するのに最も有効な手段は何か」というところから入るのが一番建設的だと、私はそう思っています。

 とりあえずテレビでは不毛の議論をやっていたのですぐに消してネタ繰りにアップタウンに行ったら、牛乳屋さんと新開と馬の助(女の子やのに牛乳屋さんが「馬の助」と呼び始めたもんで)が来てて、インタレストの色校を見せながら、今後の企画や可能性をいろいろ探りながら、夜は更けていった。途中、広島のくまさんから牛乳屋さんに電話がかかってきて(2人とも巨人ファン)、延長12回の表に3点取った! いうて盛り上がっていたが、しばらくして牛乳屋さんは意気消沈して帰りました(笑)。ま、まだ4月やし、こんな1試合で一喜一憂することもないがな。さ、帰ってスポーツニュース全部見よ(笑)。
2007年4月19日(木)

 旧知の企画会社の方から、観光マネジメントに関連することで「まだ決まった話ではないが、もしやることになったらプロデューサーとしてやってくれないか」という打診があって、4時間ぐらいいろんな話をしてきた。とりあえず「協力は惜しまないけど、私はサブカルチャーの人間なんでメインカルチャーの舞台のトップに立つのはどうも気が進まない」という話をした。

 ちなみにこないだ四国新聞社から「四国新聞文化賞」なるものを頂くことになったが、その時に受けた取材の中でも「私はサブカルチャーの人間なんで…」と同じような話をした。でも、かといって賞を辞退するというのも変にとんがってるように思われるようで、それも私の本意でないのでありがたく受けることにしましたけど。

 ついでに「サブカルチャー」を辞書で引いたら、「社会の正統的、伝統的な文化に対し、その社会に属するある特定の集団だけがもつ独特の文化。大衆文化・若者文化など。下位文化」と書いてありました。ま、そういうことです。私はほんとに根っからのサブカルチャー人間で、賞をもらおうが大学教授になろうが、その立ち位置は全然変えるつもりはないし、たぶん変えられないと思う。だから物の見方も基本的にサブカルチャーの視点です。

 例は適当かどうかわからんけど、今日、話の中で「郊外に大型量販店がいくつもできたために、中心市街地の商店街が衰退している」という話題が出たのだが、その言い方はサブカルチャー視点の私にとってみると、主語が違うのである。私の頭の中に優先的に出てくる主語は「中心市街地の商店街」でなくて「高松市民」である。主語が「高松市民」に変わると、述語がまるで変わってくる。すなわち、

郊外に大型量販店がいくつもできたために、多くの「高松市民は」「買い物が便利で楽しくなった」

となるのである。多くの人はいやいや無理やり郊外の大型店に行かされているのではない。自ら選んでそっちへ行っているのだ。多くの人が「郊外の大型店は魅力的だ」と感じているから、郊外の大型店に人が集まっているのである。郊外に大型店ができるということは、主語を「中央商店街」にすると憂うべき事なのだが、主語を「高松市民」にするとたぶんたちまちは「いいこと」なのである。で、私はサブカルチャーの人間だから、どっちかというと主語は「高松市民」や「香川県民」や「住民」寄りなんです。中心市街地は活性化するに越したことはないと思うのですが、住民のための行政がそこに(特に本来自由競争であるべきところに)税金を投入するというのはいかがなもんですかねえ。たぶん行政や議員のやることの主語は、本音のところは「住民」ではないんでしょうね(笑)。ここ、(笑)のダブルで逃げときますけど(笑)。

 さ、もう日が変わったけど明日の授業の最終チェックしよ。
2007年4月18日(水)

 朝一から観光マネジメント概論の講義を1本。講義の途中で隣の友達とずーっとしゃべっていた学生がいたので、マイクで講義を続けながら近づいていって「他人に迷惑かけたらいかんいうて先週言うたやろが?」と一言だけ言って出席カードを取り上げて、続けて「お前はもう単位出んから今から出て行って二度と来んでええ」とノドまで出かかったが、1回だけ反省のチャンスをやることにした。「反省のチャンスをやる」とは言うてないけど、それぐらい察知できんようでは今度はアウトじゃ。

 10時40分に講義を終えて、昼飯も食わずに学生にレポート指導を一つやって、それから膨大にたまった資料整理。午後1時半からゼミの「インタレスト」編集会議。第3号はもう色校段階でほとんど手が離れたので、今日は第4号のスタートだ。新イナゴ軍団は新しく2年生を迎えて20人くらい。インタレスト編集は授業の一環なので、毎号編集長を変えて経験をさせることになっている。今日は4代目の新編集長発表の日だ。

田尾「ほな会議始めるぞー。第4号の編集長は濱谷の」
濱谷「え?」

 みんなが「誰になるんやろ…」と注目している時にめちゃめちゃあっさり発表するというちっちゃいイタズラだ(笑)。

濱谷「いや、僕、副編集長でいいです。そんな大役はとても…」
田尾「ええか、お前はまだ経験が浅いからわからんやろけど、副編集長はの、編集長よりはるかに楽なんやぞ」
濱谷「楽なんじゃないですか!(笑)」
田尾「けどな、編集長には特典がある。俺の携帯の番号を控えられる(笑)。歴代の編集長は星野尾も源成も小野もみんな控えとるが」
小野「今田も持ってますよ」
田尾「ま、あいつはスーパーサブやからな。あと誰や。大西と大平と阿部と前田と新延と木村と佐柳と眞鍋と柘野と中尾と福田と…」
濱谷「めちゃめちゃいますやん」
田尾「ただし、編集長だけは、社会に出たあと何か仕事で困った時に俺に電話かけてきたら、いつでもアドバイスしてやる」
濱谷「ほんまですか」
田尾「“とにかくがんばれ”とか言うてやる。“大変やのー”とか」

 ま、例によって会話はデフォルメしてあるが、とにかく濱谷がやることになりました。続いて、先週の会議で宿題にしていた「第4号の特集の案を考えてくる」の発表。今日は中西カッター麻実と八阪落ち着け瑠美とステファニー野添が発表したが、まだ「思いつき」のレベルを出ていないので、

(1)インタレストの「目的」(誰を、どうしたいのか)を念頭に置いて企画に入る。「目的」を達成するのに有効かどうかで企画の採否を判断する。
(2)自分が企画者ではなくただの読者になってみて、企画の採否を判断する。

 の2つをレクチャーして、もう一度練り直して来週持ってくるように指示をした。まだみんな、「目的」というのをただのスローガンか何かのように扱っている。「目的」というのは企画の採否を判断する「判断基準」なんだぞ。A案とB案が出た時、どちらがいいかの判断は「どちらが好きか」で選ぶんじゃない。「どちらが目的を達成するのにより有効か」で選ぶんだ。ということは、目的が確定してないと、案を正しく選べないということだ。例えば、インタレストの特集の大きな目的の一つは「香川に当たり前のようにある素材を、視点と切り口を変えて見せて読者に“おお”と思わせる」である。この目的があって初めて、それは香川に当たり前のようにある素材かどうか、視点や切り口が斬新であるかどうか、読者が“おお”と言うかどうか、といった選考基準が決まって、それに合致するかどうかで案が選べるんだ。それがないと、上の人が言ったからとか、絶対引かない面倒なやつが言ったからとか、みんなにウケたからとか、毎回一貫性のない情緒的な理由で企画が決まって、何のメッセージもない情報誌になってしまう。

 ま、ちょっとずつ教えながらね。編集会議を終えて、学科の会議を終えて、夕方6時、色校正の修正を持って松本君ちに行ったら、こちらも一山越えてゆるゆるになった全身油断モードの松本君がおりました(笑)。すぐに次の山が来るのわかっとるんやけど、この一瞬の油断モードの快感がたまらんのよね(笑)。
2007年4月16日(月)

 先週の金曜日、松本君ちに私と笹木と和田と篠原と学生軍団の小野、源成、今田、八阪と今年卒業した前田の9人が大集合して、土曜の朝5時までかかってインタレストの校正と修正をした。で、家に帰って朝6時頃に寝て昼の12時に起きたけど、何かピシッとせずにフヌケ状態。何とか夕方まで残務をやったけど、午後5時頃、ちょっと仮眠をと思って横になったら9時まで寝てしまった。それも電話で起こされたから起きたわけで、電話がなければ一気に朝まで行ってそうな爆睡。衰えたのー(笑)。昔は徹夜しても、1〜2時間の仮眠ですぐそのまま仕事体勢に入れてたのに。

 起こされた電話は、外出中の家内から「何か食べに行こー」という電話で、そのままココイチに行ってカレー食って、食後にすぐ近くのアップタウンに行ったら、牛乳屋さんと新開と、広島から帰ってきてた正義の人くまさんがいた。

牛乳「今日何食べたん?」
田尾「ま、インド風ディナーですかね」
牛乳「ココイチやな」
田尾「なぜそれを!」

 で、夜11時過ぎまでバカ話をして、くまさんがいたので「選挙に行けよ」とか正義の話(笑)もいっぱいして、帰って夜中の2時頃寝たのが土曜日。

 日曜日は朝8時頃起きて、目覚まし代わりに峰山に登って、2時間ぐらい歩いて帰ってきた。朝から市議選の選挙カーがうるさい。県議選の3倍ぐらいうるさい。みんな名前の連呼しかせんから、うるささはさらに倍率ドンだ。窓を閉め切って、今日はなんぼにも暗号解読ができんので皐月賞を「見(けん)」することにして授業準備とインタレストの最終校正に没頭。夜は家内とゆめタウンの中の回転寿司の函館市場に行ったら元四国新聞の都築さんにバッタリ会って、「40分も待っちょる」言うのであきらめて、けどもう「回転寿司の口」になってるので車で郊外に走って同じ回転寿司の金太郎に行って、6皿食って帰った。衰えたのー(笑)。昔は10皿食えてたのに。で、残務をやって夜中1時半頃寝たのが日曜日。

 月曜日の朝、やっと気力全開モードに回復しました。今日は朝から大学で企画ものの仕事に没頭。昼飯も食わずに午後は出張授業を全力で2コマやって、夕方から山のようにたまった観光マネジメントやマーケティングの収集資料を分類整理するために100円ショップに行ってファイルを大量に購入。整理作業の準備を整えたところで夜9時近くなったので、ま、今日はこれぐらいにしといてやるか、ということでアップタウンに行ったら、牛乳屋さんと新開とまっちゃんがおりました。

牛乳「今日何食べたん?」
田尾「ま、インド風ディナーといったところですかね」
牛乳「またカレーかい。あんた一昨日もココイチでカレーやったやんか」
田尾「けどね、昨日は違いますよ。なんぼなんでもカレーの3連投いうわけにはいきませんからね。言うときますけど、昨日は海鮮料理ですよ」
牛乳「くるくる寿司やな」
田尾「なぜそれを!」

 海鮮料理ではあるが、回転料理でもある。ちなみに今日のカレーは家でレトルトだ。で、いつものようにネタ集めを兼ねてバカ話をしていたら、アップタウンのねえちゃんがジャガイモのゆでたのを作って出してきた。さっそく牛乳屋さんが一つかじりついて、あまりの熱さに物が言えんようになる。まっちゃんも上アゴをヤケドする。私は落ち着いて、冷めるのを待っていた。

牛乳「猫舌かい」
田尾「猫舌です。さらに猫背」
牛乳「お、ええなええな(笑)」

 ネタが動物系表現モードに入ったことを察知する牛乳屋さん。もうこの辺はあうんの呼吸だ(笑)。

田尾「あと、鳩胸でトリ目が入ってます」
牛乳「ええぞええぞ(笑)」
田尾「鶴首で鮫肌で……犬死に(笑)」
牛乳「あっはっは! 最後犬死にかい!」

 そうやってアップタウンの夜は更けていくのでした。久しぶりに、ちょっと開放感。
2007年4月11日(水)

 インタレストの原稿が終わりました。この文末が「!」でなくて「。」であるところに、感情を抑えた大人の分別が窺える。窺えないかもしれないが、窺って!(笑)

 さてそういうわけでインタレスト第3号(early2007)は、順調であれば(松本君が)4月27日には完成することになったため、またまた入手希望者の募集を開始します。例によって冊子は無料ですが郵送料は原則として着払いOKの方となっております。また前回は「キタナイ文字の宛名書きでもOKの方」という条件が付いていましたが、今回はそれを発展させて、次のような画期的な発送方法を採ることにしました。それは、

「宛名を誰に書いて欲しいかを指定できる」

というものです(笑)。

 4月11日(水)午後3時10分からの、今年度最初のインタレスト編集会議。

田尾「そういうわけで、今から今回の宛名書きをしてもええやつの選考をするぞ。みんな出席カードを出せー」

 新しく入ってきた2年の編集スタッフが8人いるので、字がわからんから出席カードに書いた名前の字で判断しようというわけである。私は出席カードを確認しながら、机の上に1枚ずつ置き始めた。

田尾「請川は…とりあえずここへ置いとくか。下村は…このへんやの。八阪はここか。松浦は…ま、この辺か…」
今田「それ、どういう基準で置いてるんですか?」
田尾「左から字のうまい順や」
全員「うわー!」
田尾「今田は、ちょっとそっちの床に置いといてくれ」
今田「何でですか!(笑)」

 では、厳選されたインタレスト・イナゴ軍団の宛名書きチームをご紹介します。

001 小野悠梨(4年)…源成をアゴで使える3代目編集長。部下には厳しいが本人は時々抜けている。
002 濱谷翔(4年)…副編集長。真剣に書いたらうまいという噂はみんながするが、私は見たことがない。
003 今田雅人(4年)…すっかりオチに使われるようになった副編集長。定規を当てても紙をまっすぐ切れない。
004 中西麻実(3年)…編集部で唯一細かい仕事に向いている逸材だが、カッターが大好きというのが恐ろしい。
005 野添結花里(3年)…何が「ステファニー」かわからんが、とにかくステファニーと呼ばれる女。宅配ピザの注文が得意。
006 蓮井沙弥香(3年)…まだつかみ所がないが、そのうちキャラ付けするけん。
007 八阪瑠美(3年)…八阪精肉店の娘。なかなかしっかりしているが、もうちょっと落ち着け。
008 下村侑美(2年)…新人の2年軍団からただ一人ノミネート。しっかりしている…ように見える。

とりあえず以上8名。ちなみに源成は海外逃亡の可能性があるため、残念ながら今回はノミネートされておりません。そういうわけで、インタレスト郵送ご希望の方は、ハガキに宛名書き希望者の名前(誰でもいい人は書かなくてもかまいません)と、送り先、氏名、年齢(多少サバを読んでもかまわない)、できれば何かメッセージを書いて、

765-8505 香川県善通寺市文京町3-2-1 四国学院大学カルチュラル・マネジメント学科「インタレスト編集部」

までお送り下さい。多数のご応募をスタッフ全員お待ちしております。
2007年4月8日(日)

 「G1・日曜洋画劇場」暗号解読ファンの皆さま(いるのか?)、おめでとうございます。「男たちの大和」で「ダイワスカーレット」って、そんな簡単な(笑)。単勝1点だけ買ったら当たっちゃった。すんません、勝った話で。

 今年の「G1・日曜洋画劇場」暗号解読は3戦目ですが、2勝1敗です。フェブラリーステークスの時は「釣りバカ日誌4」で、舞台の和歌山やらマドンナの石田えりやらストーリーやらどこからこじつけても勝ち馬の「サンライズバッカス」につながらなくて、仕方なく馬番4番シーキングザダイヤの単勝に武幸「四」郎のメイショウトウコンの単勝まで買って沈没したが、次の高松宮記念はスティーブン・セガールの「死の標的」で、我が暗号解読チームには「日曜洋画劇場にスティーブン・セガール主演の映画が出てきたら無条件でサンデーサイレンス産駒を買う」という鉄則があって(セガールと言えば「沈黙シリーズ」で、日曜に沈黙だからサンデーサイレンスに暗示が来ているというバカバカしい理由。けどこれで何回か当たってるから笑っちゃう)、出走していたサンデー産駒、スズカフェニックス、オレハマッテルゼ、ペールギュントの3頭を馬連でぐるっと回したら、スズカフェニックスにド高めのペールギュントが絡んで4万馬券をヒットしてしまいました。何ぼ買うたかは、ごんがたかってくるので言わない。

 で、今日で2勝1敗。次週皐月賞の日野日曜洋画劇場は「ブラックホーク・ダウン」。うわ! と思って出走登録馬を見たら、ブラックホーク産駒は1頭もおらん。出走前にブラックホーク、ダウンしとるやないの(笑)。

 などとのんきに競馬の話をしとる場合ではないやろ! とここでツッコミが入るところだと思うやろ。ふっふっふ、ふが3つ。この1週間、日記も書かず怒濤の追い込みで、ついにインタレストの原稿はあと3ページにこぎ着けたのだよ。もう、月曜日中に原稿アップしようかという勢いです。プチ油断モード。過去にこのプチ油断モードに何度偉い目に遭わされたか(笑)。
2007年4月2日(月)

 10時から入学式です。体育館に新入生全員が着席して、私ら教員は壁際に座って、キリスト教系の大学なので賛美歌の斉唱とか聖書の朗読とかがあって、学長のインパクトのある式辞があって、無事式典を終了しました。私は入学式の出席は5年目になるが、第一印象は「茶色い頭の学生が目に見えて減ったなあ」です(笑)。ああいうの、目くじら立てんでも、要するにただの流行だったんですね。

 で、入学式が終わると直ちにインタレストの作業だ。今日は小野と源成と今田と濱谷の学生首脳陣が集合して、今田は先週末に松本君が上げた8ページ分の校正、小野は学科PRの2ページの原稿とレイアウト、源成も2ページ分の原稿とレイアウト、濱谷も表4の原稿とレイアウト。これまでは取材やデータ集めや集計といった作業がほとんどだった彼らに、ちょっとずつ編集作業をやらせている。内容はまだまだやけど、ちょっとできるようになってきた。

 形だけを教えるのならもっと早くからやらせてもよかったのだが、情報発信というのは形だけきれいなレイアウトができても意味がない。「読者を、どうしたいのか。読者に、どう思ってほしいのか」という目的があって、それを達成するためには何をどう伝えれば効果的なのかを考えて、発信する情報自体の表現を磨き上げないと、情報発信する意味がないのである。だから、「行数を合わして1ページにこれだけの文章と写真を配置せよ」などという「形」から入ったのでは、ただの作業員を作り出すだけになってしまうのだ。

 今日の一言アドバイスは、今田が付けた写真のキャプション。上村さん(教授)が「演劇塾」というゼミで学生に稽古を付けて学内で上演した「ハムレット」の写真を1枚載せることになった。写真は、舞台上に演技中の学生が数人写っているもの。これに今田が
「演劇塾でカルチュラル・マネジメント学科の学生が演じたハムレット」
というキャプションを付けていたのを、私が直した。直したキャプションは
「演劇塾でハムレットを演じるカルチュラル・マネジメント学科の学生」。

田尾「何が違う?」
今田「“ハムレット”と“学生”が入れ替わってます」
田尾「何で入れ替えたかわかるか?」

 今田は自分の考えをうまく言葉に表すことができなかったが、問うとだいたい意味はわかっていた。

田尾「この写真で読者に伝えたいことは何や? インタレストはカルチュラル・マネジメント学科のゼミ活動なので、学科をPRするという目的を持っている。ということは、読者に、できれば大学を目指す高校生に、うちの学科の演劇塾では学生はこんなことをやっている、さらにこんなことまでできるようになる、というメッセージを伝えたいわけや。その目的を気持ちの中でしっかり持ってたら、伝えたいのは“ハムレット”ではなくて“学生”であることは明らかやろ? すると、キャプションの最後は“ハムレット”でなくて“学生”で締める」

 プロの情報発信者なら初歩の初歩の話であるが、こんなたった1行のキャプションみたいな小さなところから、表現に魂を込める訓練をする。それが積もり積もって、1冊の本全体に魂がみなぎってくる。あるいは大きな企画レベルの現場でも、魂のこもった企画に結びついていくのだと私は思っている。

 情報に魂を込める訓練で私がよく使う手法は「相手の立場に立って考える」であるが、この言葉はもうそこいらじゅうで言われていて、しかも言いながらできてない場合が実に多い。そこでもう一つ、「自分が客(読者)だったら、その情報で動くか?」と考える。すると、情報発信の善し悪しがもう少し具体的に見えてくるのである。タウン情報時代にも私は時々編集スタッフに言っていた。

「お前が編集者でなくてただの読者だったら、この本を300円出して買うか?」

 「客の立場に立って考える」というのは、言うのは簡単だけど常に強く意識してないとすぐにどっかに行ってしまうという、やっかいな代物である。例えば、私の大学での専門の一つに「観光」があるので気になっていたのだが、平成の大合併の時に、合併した市町がマスコミの取材に対して答えた展望の中で、よく「合併によって観光の活性化を目指す」という所信が出ていた。あるいは「広域に連携して観光振興に取り組む」みたいな話もよく聞いた。これ、典型的な「客の立場に立ってない、こっちの都合」の例です。自分が客だったら「あそことあそこが連携したから、観光に行ってみようか」と思うか? ということである。観光客には、地域が連携しているかいないかなんて関係ないのである。観光客は素材で動く。素材は、連携しようがしまいがそこにあるのである。もし広域で観光をプロモーションしようと思えば、連携なんかしなくてもできるはずである。

 こんなピントはずれな戦略を立てないようにするためには、机上でいくら勉強してもあまり効果はないというのが私の経験則である。写真のキャプション一つから、それこそ仕事上の連絡文書一つから、メール1本から、「どう書けばより意図が伝わるだろうか」と考えながら、小さなことからコツコツと実践を積み重ねていくのが一番だと思う。ま、そんなことをやっているので学生に教えるのに時間がかかっている、と言い訳をしておこうっと(笑)。

 夕方、小野と源成が作ったレイアウトを持って松本君ちへ。さあ、今週一杯が原稿制作のヤマ場やぞ。ま、ずっとヤマだらけやけど。
2007年4月1日(日)

 あー、朝からうるさいなあ、選挙カー。私は選挙カーから連呼が聞こえてきた候補者には、なるべく入れんことにしている(三豊市の横山市長は正義の人やから除く。市が違うし市長選でないから投票できんけど)。理由は、連呼をやめて欲しいからだ。さらに、家に「お願いします」いうて電話を掛けてきた候補者には絶対入れんことにしている。理由は、電話をやめて欲しいからだ。

 ほんまになあ、民主主義は何をするにも時間がかかるけど、投票に行ってない人、そろそろ「投票」と「自分の意志の実現」の関係に気がつこうで。ま、私も気がついたのは30代になってからやけど(笑)。

 私は若い頃、「悪事に加担したくない」という理由で投票に行っていなかった。投票して当選したほとんどの議員が悪いことをするから、選んだ私も悪事に加担したことになると思って投票してこなかったのである。ところが、30代になって何かの拍子に「政治が投票した人のために動いている」ということに気がついて、それから毎回投票に行くようになった。ま、考えてみれば当たり前の原理原則である。議員は投票してくれる人のために動くからである。

 例えば土建屋さんの票を集める(支持を受ける)議員は、土建屋さんのために動く。当たり前です。動いたら次の選挙の時にまた土建屋さんの票が取れるからです。組合の票を集める議員は組合の意向に沿って動く。お年寄りの票を集める議員は、お年寄りに見放されないように動く。議員というのは要するにお金の使い途の決定権を持つ「議会」の構成員であるから、その議会が動かす政治というものは、基本的に投票しない人たちのためには動かないわけです。よって、投票しない人たちの意志はいつまで経っても実現しない。やっぱり自分の意志を実現というか表明しようと思ったら、民主主義の世界では投票するしかないと。

 選挙カーがうるさいと思っている人はむちゃくちゃよっけおると思われる。もし、その人たちが「選挙カーで連呼する候補者には入れない」となったら、たぶん選挙カーの連呼は誰もやらなくなりますよ。そういうことです。

 しかし、その原理原則に気がついても、私が「ほな投票に行くか」と思った時に、自分の中で納得させないといけないことがいっぱい出てきたわけです。

 まず、いろんな人がよく言う「俺一人が一票入れたところで何が変わる」というやつ。これを克服するのにはちょっと苦しんだ。で、結局行き着いた考えは「俺一人が一票入れてもたちまちは何も変わらんけど、投票せんかったらさらにどうにもならんので、投票に行く」という、とてもとても小さい光を見るという納得のさせ方をしたわけです。

 ちなみにもし投票率が100%になったら、すごくダイナミックにいろんなものが動き始めますよね。こんなものは計算するまでもないけど、たとえば人口100人の町があるとする。その100人は全員選挙権があるとします。けどその町はいつも投票率が50%で、50人しか投票しないとします。その投票する50人のうち、20人が土建屋さんで、20人がある特定の団体の人(笑)で、10人がお年寄りだとする。

 あなたは候補者です。10票取ったら当選する。どうしますか? 当然、土建屋さんかある特定の団体かお年寄りに気に入られるような公約や行動をとって、票を取りに行きますよね。だってそれ以外の人に「あなたのために頑張ります」と言っても、投票してくれないんだもの。すると、当選したら当然、土建屋さんやある団体やお年寄りのためにお金を使うようになる。ここまではさっきの話。そこで、この町の投票率が100%になって100人全員が投票するようになったとする。すると、候補者は当選するために倍の20票を取らないといけなくなる。あなたは候補者です。どうしますか? 新しく投票するようになった50人にすり寄らないかんでしょう。そうやって仕方なく(笑)議員が変わらざるを得なくなるわけです。

 で、私はとりあえずそういう状況を遠くの小さい小さい光だと思って、投票だけはすることにしたのである。ついでにたまに、知り合いあたりに私の思う原理原則を説明して「投票に行けよ」とか言うこともある。こないだ眞鍋に「俺はそう思うんで、どんな考えで誰に入れてもええから行け」言うたら「俺、絶対行きます。みんなにも行け言う」と言っていた。

 次に自分を納得させないかんかったことは、「そんな途方もない先の、実現するとは思えない目標(投票率100%とか)で動けるか」というもの。これは、「民主主義は時間がかかるものだ」という原理原則を納得するしかない、というところで自分を収めた。時間はかかるし実現しないかもしれないけど、投票行動とはそういうものだ、と思うことにしたのである。

 次に、これもよく言われる「投票するいうても、どれも好かんやつばっかりで入れるやつがおらんでないか」という問題。これは難問のように見えて、私の中では割と早く
片が付いた。それは、まず「候補者の人物(顔や印象)を見ない」という作戦である。さらに「あんなやつに議員になっていい目をさせたくない」というやっかみも持たないことにした。で、しかるのち、今の政治を変えたくなければ今の最大会派か党の議員、中でも実力を持っていそうな現職の議員に入れる。今の政治を変えたいと思えば、違う政党の議員か現職でない議員に目をつぶって(笑)入れる。それだけである。

 次に、今の政治を変えたいけど他の政党ではもっとひどくなると思うから入れようがない」という場合は、こうすることにした。「支持する政党の候補者で、前回一番得票数の少なかった人に入れる。あるいは一番ペーペーで権力のなさそうな人に入れる」。目的は、偉そうにしている人をあわてさせることである(笑)。それで「中」がちょっと変わるかもしれない。変えるために積極的に動くなら新しい候補者を擁立するというのも正攻法だが、そこまでは馬力がないというなら今立候補している人の中身をちょっとでも変えるために、そんな方法もあるかと。

 ま、みんないろんな信念や主義主張があるだろうから枝葉には入って行かないが、とりあえずいろんな不満を自分で整理して、投票には行った方がええと思うぞ。選挙カーでうるさい人には入れんとか、このご時世にポスターでヘラヘラ笑ってる人には入れんとか、何でもええから。私は投票率100%目指して今回も投票に行くぞ。眞鍋も行けよ。「香川県、投票率100%」になったら全国ニュースに出るぞ(笑)。

 あ、けどもし行政を破綻させたいと思うなら、投票に行かずにほっとくという選択肢もあるか。いや、それなら今の政治の主導権を握っている人に投票したら、もっと早く破綻できるかもしれん(笑)。

 で、選挙はいつなん?(笑) ちなみに明日は四国学院大学の入学式です。終わったら、インタレスト学生編集スタッフ集合。尻に火がつく大詰め作業じゃ。
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